
韓国最大のゲームフェス「G-STAR 2025」が4日間にわたる全日程を終えた。
11月13日から16日まで釜山BEXCOで開催された本イベントには、BTC・BTBを合わせて3,269ブースが出展し、会場には4日間で約20万2,000人が来場。BTBエリアではネットワーキングラウンジの拡充により商談環境が改善され、3日間で2,190名のバイヤーが来場。韓国企業とグローバルパートナーのビジネス接点として機能した。韓国国内にとどまらず、世界各地の開発者・パブリッシャー・ファンが集う、年内最大級のゲームフェスとして盛況のうちに幕を下ろした。

今年のテーマは「Expand Your Horizons」。ゲームにおける“物語”と“没入感”を正面に据えた展示構成が特徴で、各ブースは単なる試遊ではなく、作品世界に深く入り込ませる演出に力を入れた。韓国大手の積極参加に加え、海外企業の進出が大幅に増加した点も、今年のG-STARが示した大きな変化だ。

メインスポンサーのNCSOFTは、第1展示場の中央を大規模に占拠し、『AION2』『Cinder City』『Horizon Steel Frontiers』など計5本の新作を披露した。

特にドーム型パノラマ空間「NCシネマ」は圧巻で、来場者は巨大スクリーンに包まれるような映像体験を通して、新作タイトルの世界観を体感できた。試遊待機列は常時数百人に達し、今年のG-STARで最も注目されたブースのひとつとなった。

一方、Netmarbleは『PROJECT EVILBANE』や『俺だけレベルアップな件:KARMA』を出展し、インフルエンサーによる現場イベントで観客の熱を高めた。

KRAFTONは世界的話題作『Palworld』をベースにした『Palworld Mobile』を初公開し、実際のゲーム世界を再現したテーマ展示で来場者を引きつけた。

Webzenは『Gate of Gates』『TERBIS』などの新作を並べ、コミュニティ向け企画やオリジナルグッズ販売でファン層を広げた。

Gravityは18タイトルの圧倒的物量で“試遊中心”のブースを構成し、終日人だかりが絶えなかった。

第2展示場では海外主要企業の存在感がさらに強まった。Blizzard Entertainmentは『Overwatch 2』をテーマにした大規模ブースを12年ぶりに展開し、ファンの熱狂を呼び戻した。

Sega・Atlusは『ペルソナ』シリーズや『メタファー:リファンタジオ』のアート展示を実施し、ゲームの“物語とビジュアル”に焦点を当てた展示構成で注目を集めた。

インディー分野も過去最大規模に拡大した。Indie Showcase 2.0: Galaxyは400ブースに成長し、ドイツ・スペイン・日本・アメリカなど20カ国80チームが参加。一般来場者とバイヤーの双方から好評を得た。



今年のG-STARを総括し、組織委員長の趙榮基(チョ・ヨンギ)氏は「物語と没入体験を軸にした今年の展示は、ゲーム表現の新たな可能性を示すものだった」と述べ、「来年以降も新しい形式の展示と体験を模索し、G-STARを継続的に進化させていく」と展望を語った。

物語性と国際性を前面に押し出し、展示体験そのものを刷新したG-STAR 2025。韓国ゲームショーが“次のステージ”へ歩みを進めたことを強く印象づける4日間だった。
WEB3-ON編集部

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