
13日午前10時、韓国・釜山BEXCOでアジア最大級のゲーム展示会「G-STAR 2025」が開幕した。
今年で21回目を迎える本イベントは、スローガンに「Expand Your Horizons(物語と世界の拡張)」を掲げ、16日までの4日間で数十万人規模の来場が予想されている。参加企業は44か国・1273社、計3269ブースと過去最大級。国内外のスタジオが入り乱れ、韓国ゲーム産業の現在と未来が集約された展示構成となった。
NCSOFT:初のメインスポンサーとして“総力戦”の大型展示

今年初めてメインスポンサーを務めるNCSOFTは、300ブース規模の超大型パビリオンを展開。7年の開発期間と約300人規模のスタッフが投入された期待作『AION2』を一般向けに初公開し、試遊スペースでは長蛇の列が形成された。同社はさらに、傘下スタジオが手がける『Cinder City』(オープンワールドシューター)、『Time Takers』、『Limit Zero Breakers』といった新作群も披露。すべての試遊機にはNVIDIA最新GPU「GeForce RTX 5080」を搭載し、最高品質のプレイ環境を整えた。“技術のNCSOFT”を象徴する、圧巻の展示構成だ。
Netmarble:人気IPから新規アクションまで幅広い4本を公開

Netmarbleは112ブース・145台の試遊機という大規模構成で参加。『Project Evilbane』、『Solo Leveling: KARMA』、『The Seven Deadly Sins: Origin』、『Mongil: Star Dive』の4本を披露した。中でも「俺だけレベルアップな件」原作タイトル『Solo Leveling: KARMA』と、Unreal Engine 5採用のアクション『Project Evilbane』は、世界初公開として注目を集めている。会場屋外では、未公開タイトル『SOL: Enchant』の特設ブースも設置。来年上半期のリリースを見据え、IP戦略の拡張を強調した。
KRAFTON:『Palworld Mobile』を初披露、IP活用の最新形

KRAFTONは、Pocketpairのヒット作『Palworld』のIPを活かしたモバイル版『Palworld Mobile』を世界初公開。PUBG Studioが開発を担当し、テーマパーク型の体験ブースで新規プレイアブルを用意した。モバイル展開におけるIP拡張戦略を、最も明確な形で提示した企業といえる。
Blizzardが12年ぶりに復帰、海外勢の存在感が拡大
今年は海外企業の参加が大幅に増加。特に注目を集めたのは、Blizzard Entertainmentの12年ぶりのG-STAR復帰だ。『StarCraft』『Overwatch』で知られる同社は大規模な体験型ブースを構え、シリーズ最新情報を公開。さらに、13日から15日にかけては『Overwatch 2』特別大会「G-STAR CUP 2025」が開催され、国際的なファンから熱視線が送られている。SEGA・ATLUS、Bandai Namco、Warhorse Studios、Unityなど、多様な海外企業が第2展示館を中心に参入し、G-STARが“国際ゲームショー”として成熟したことを象徴する構図となった。
今年のG-STARが示すもの
韓国大手3社の総力投入、Blizzardの復帰、海外勢の拡張、インディーの台頭。今年のG-STARは、韓国ゲーム産業がIP競争・技術革新・物語性深化の三つの軸で進化を遂げていることを強く印象付ける。展示規模だけでなく、産業としての成熟度を示すイベントとなった。
WEB3-ON編集部

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