
開発者が無償でテスト用JPYCを利用できる新ツールを公開
日本円建ステーブルコイン「JPYC」を手掛けるJPYC株式会社は2026年1月19日、ブロックチェーン開発者や事業者がテスト用JPYCを無償で取得できる開発者支援ツール「JPYC Faucet」の提供を開始しました。実際の資金を使用せず、JPYCを組み込んだ決済フローや業務システムの動作をテストネット上で検証できます。
利用者はウォレットを接続してテスト用JPYCを取得でき、残高照会や送付、受領といった基本動作を確認できます。サービスへのJPYC導入を検討する段階で、実資金を動かす前に挙動を試せる環境が公式に用意された形です。
Ethereum・Polygon・Avalancheのテスト環境に対応
公開時点では、EthereumのSepolia、PolygonのAmoy、AvalancheのFujiという3つのテストネットワークに対応しています。JPYCは2025年10月の正式発行時からEthereum、Polygon、Avalancheで展開されており、それぞれに対応するテスト環境で開発を進められる構成となっています。
ブロックチェーンを利用したサービス開発では、本番環境へ移行する前に送受信やシステム連携を繰り返し確認する工程が重要になります。公式Faucetから必要なテスト用JPYCを取得できることで、試作や概念実証(PoC)を始めるまでの手順を簡略化しやすくなります。
JPYC正式発行後、開発者側の環境整備も進展
JPYC株式会社は2025年8月に資金移動業者の登録を取得し、同年10月27日から資金決済法上の電子決済手段に当たる日本円建ステーブルコイン「JPYC」の正式発行を開始しました。JPYCは日本円と1:1で交換でき、預貯金と国債を裏付け資産として保全する仕組みが採用されています。
正式発行から約3カ月でFaucetが用意されたことから、発行・償還の仕組みに続き、企業や開発者がJPYCをサービスへ組み込むための技術環境も整備が進んできたと捉えられます。利用先を増やすには、実際にコードを書き、動作を試せる入口を整えることも重要になるでしょう。
実資金を使わない検証環境が導入の入口に
JPYC Faucetの利用には、利用規約や契約締結前交付書面兼説明書、プライバシーポリシーへの同意が必要です。また、テストネット上で取引を実行する際には、ガス代として各ネットワークのネイティブトークンを別途用意する必要があります。
テスト用JPYCそのものに実際の金銭価値はありませんが、本番導入前に決済や送受信の流れを確認できる環境は、JPYCを利用したサービスを検討する企業や開発者にとって実務的な接点になります。発行開始後の普及を考えるうえでも、こうした開発環境から具体的なサービスや実証事例が生まれるかが注目されます。
公式発表:JPYC PR TIMES

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