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S&P、USDTの安定性評価を引き下げ ― 透明性基準の再考求められる局面へ

センチメンタルな岩狸

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S&P公式資料


S&Pグローバルが、テザー(USDT)の安定性評価を「安定」から「脆弱」へ引き下げ

ステーブルコイン最大手であるUSDTだけに、市場では「無視できない動き」として注目が集まっています。今回の評価変更は、発行体であるTether社の準備資産に関する情報開示のあり方や、規制順守体制の十分性に対する懸念が背景にあるとされています。


S&Pは準備資産や監査体制の不十分さを指摘、Tetherと市場は分かれた反応

評価引き下げの主な理由として、準備資産の開示が一貫していない点や、監査体制が十分とみなされなかった点が指摘されました。ステーブルコインが安定性を掲げる以上、裏付け資産の構成や流動性、監査の透明性が求められるため、S&Pはその部分をリスクの要因として見た形です。

一方でTether側は、米国債の保有比率を増やしてきたことや、財務状況の透明化に取り組んでいることを強調し、「今回の評価は実態を適切に反映していない」と反論しています。USDTは、規制に配慮した運用や発行体制の整備が進められており、世界で最も流動性の高いステーブルコインの一つです。この流動性の高さや規制対応を背景に、今後も市場で存在感を維持しつつ運用を進めていくと考えられます。なお、欧州ではMiCa規制に準拠しており、日本でも電子決済手段として制度化が進められる見通しです。

市場の反応は分かれています。現時点ではUSDTのペッグは維持されており、日常的な決済や取引に大きな影響は見られません。ただし、機関投資家や大口投資家の一部では、USDCなど規制整合性が比較的高いとされる他銘柄へ資産を分散する動きも一部確認されています。

ステーブルコインに対する各国の規制議論が進む中、今回の評価変更は今後の監督方針に影響を与える可能性も指摘されています。


透明性強化時代におけるUSDT評価の意味

今回の引き下げは「USDTに直ちに重大な問題が生じた」という意味ではありませんが、ステーブルコインの透明性に対して、より厳しい基準が求められるフェーズに入ったことを示す出来事でもあります。

S&Pのレーティングは民間機関による判断ですが、市場参加者や規制当局の議論に影響しやすい指標であり、注意深く見ておく価値はあると言えるでしょう。


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