
JPYC対応で広がるAvacus Payの店舗決済
Web3スーパーアプリ「Avacus」を提供するSOWAKA PTE. LTD.は2025年11月27日、日本円建てステーブルコイン「JPYC」に対応する決済ソリューション「Avacus Pay」を発表しました。
店舗はスマートフォンやタブレットにアプリを導入し、QRコードを提示することでJPYCを受け取れます。専用端末や大規模なレジ改修を必要とせず、店舗側の決済手数料を0%とする点を主な特徴としています。
JPYC残高だけで支払えるガスレス機能
Avacus Payは、ブロックチェーン上の取引に必要なガス代をシステム側で処理する「ガスレスシステム」を採用します。
一般的なブロックチェーン決済では、送金する資産とは別に、ガス代の支払いに使う暗号資産をウォレットへ用意しなければならない場合があります。Avacus Payでは、利用者がガス代を別途準備せず、JPYC残高を使って支払いを完了できる設計です。
ガス代そのものが発生しなくなる仕組みではありませんが、システムが裏側で処理することで、利用者がブロックチェーン固有の操作を意識しにくい決済体験を目指しています。
店舗側は、ガス代を0円とする運用と従来方式から選択できます。店舗独自のポイントを利用者のウォレットへ自動付与する機能も、有料オプションとして提供される予定です。
資金決済法上の電子決済手段「JPYC」
Avacus Payが対応するJPYCは、日本円と1対1で発行・償還される日本円建てステーブルコインです。発行元のJPYC株式会社は2025年8月18日付で、資金決済法第37条に基づく資金移動業者として登録されました。その後、同年10月27日にJPYCと発行・償還プラットフォーム「JPYC EX」の提供を開始しています。
JPYCは資金決済法第2条第5項に基づく電子決済手段に該当します。発行元の説明によると、発行残高の100%以上に相当する裏付け資産を預貯金と国債で保全し、JPYC EXを通じて日本円との発行・償還を受け付けます。
価格を日本円に連動させる仕組みに加え、発行主体、資産保全、償還方法が日本の資金決済法に基づいて設計されている点が、店舗決済への導入を考えるうえで重要になります。
2026年第1四半期から店舗導入を計画
SOWAKAは、2026年第1四半期から一部店舗でAvacus Payのパイロット導入を始める計画です。導入店舗を5店舗から15店舗、30店舗へ段階的に増やし、第2四半期には100店舗への拡大を予定しています。
初年度の目標として、導入1,000店舗、月間流通額1億5,000万円、リピート率65%を掲げました。これらは発表時に示された事業目標であり、導入実績や利用実績を示す数字ではありません。店舗向けには、Avacus Payの導入や運用を支援する「AIM(Avacus Infrastructure for Merchants)」も提供します。初期設定、問い合わせ対応、運用状況のレポート作成、Web3特有の不明点への対応などを予定しています。
店舗導入のしやすさと普及に向けた課題
Avacus Payは、専用端末を置かずにJPYC決済を導入できるため、設備投資を抑えたい小規模店舗にとって検討しやすい構成です。店舗側の決済手数料を0%とする仕組みは、カードや既存のQRコード決済との比較で関心を集める要素になります。
一方、決済手数料や端末費用を抑えられることが、そのまま店舗への普及を意味するわけではありません。利用者がJPYCを保有するまでの手順、店舗が受け取ったJPYCをどのように管理・償還するか、会計や税務を含む日常業務へ組み込めるかも確認が必要です。
2026年に予定されるパイロット導入では、決済速度や操作性に加え、店舗の運用負担、利用頻度、継続利用の状況が注目されます。公表された目標と実際の利用結果を比較することで、円建てステーブルコインが実店舗決済に定着できるかが見えやすくなります。
公式発表:SOWAKA PR TIMES

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