
短期的な下落が継続、ビットコイン・イーサリアムは前週比10%台下落
18日の暗号資産(仮想通貨)市場は、全体的に軟調な動きを見せている。
コインマーケットキャップによると、午後9時40分現在、ビットコイン(BTC)は前日比マイナス3.84%の9万1726ドル、イーサリアム(ETH)は同マイナス3.88%の3060ドル近辺で取引されている。両銘柄とも、前週比では12〜13%程度下落している状況だ。
時価総額上位のアルトコインも同様の傾向で、XRP(-3.05%)、BNB(-1.50%)、ソラナ(-2.82%)、トロン(-1.45%)、ドージコイン(-2.76%)、カルダノ(-5.01%)などが軒並み値を下げている。
調整局面入りか、当面は横ばい展開の見通し
市場では、当面は現在のような様子見・横ばいの展開が続くと見られている。ビットコインが過去1ヶ月で16%下落し、他のアルトコインもより大きな下げ幅を記録する中で、市場はレバレッジ解消に伴うディレバレッジング(Deleveraging)の段階に入ったとする分析が提示された。
下落圧力が続く可能性が高い中、Hex Trust Marketのロヒット・アプテ氏は「10月の清算(Liquidation)以来、市場でレバレッジ縮小の流れが続いている」とし、「ビットコインとイーサリアムが安定区間を確保し、明確なレンジ相場を形成する必要がある」と診断している。
実現価格を下回る水準は「魅力的な買い場」か
一方で、ビットコインの「買い時」と見る見方もある。Glassnodeのデータによると、ビットコインが今年の実現価格である10万3227ドルを下回ったことで、今年の平均購入者の含み益が約13%の損失圏に突入した。明け方には9万ドルを割り込み、43日目の調整が続いているが、過去のサイクルでは、ビットコインがその年の実現価格を短期間下回る局面は、魅力的な押し目買いの機会として認識されてきた経緯がある。また、以前のように変動性が高まるのではないかという懸念も存在するものの、当時と比べてグローバルな規制が産業の成長を前提に整備されつつあるため、ポジティブに捉えるべきだという分析も提示されている。
韓国の著名ベンチャーキャピタルHashedのキム・ソジュン代表は、今回の弱気相場を「一時的な調整」であると断じ、ブロックチェーンの長期的成長はすでに確定的な流れであると分析した。彼はX(旧Twitter)を通じて「2015年以降の全てのサイクルを経験したが、今回の弱気相場には根源的な恐怖がない」と述べ、過去には政府規制や技術による代替可能性といった存在論的な脅威があったが、現在はそうではないと指摘。さらに「規制だけでなく、機関投資家の参加も拡大しているため、オンチェーンエコシステムの成長はすでに確定している」とし、「サイクルは一時的だが、ファンダメンタルズは後戻りせず、忍耐すれば価格は最終的にこれに追随するだろう」と付け加えた。
メタプラネットCEO、「長期的な蓄積に集中」を強調
なお、ビットコインを主要資産として備蓄している日本の上場企業メタプラネットのサイモン・ゲロビッチ最高経営責任者(CEO)も、同日Xを通じて、市場状況に関わらずビットコインを買い集めるという既存戦略に変更はないとの立場を堅持した。彼は、短期的な価格変動は認めつつも、長期的な蓄積に集中すべきだと強調している。

コメント