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YouTube、米国クリエイター報酬のPYUSD受取に対応 PayPalの支払い基盤を活用

サムネ


米国クリエイターの収益受取にステーブルコインを追加

YouTubeが、米国のクリエイターを対象に、収益分配金をPayPalの米ドル連動型ステーブルコイン「PayPal USD(PYUSD)」で受け取れる選択肢を追加しました。米経済誌Fortuneが2025年12月11日(米国時間)、PayPalの暗号資産部門責任者メイ・ザバネ氏とGoogle広報への取材をもとに報じています。報道時点で機能は稼働しており、クリエイターへの支払いに使われてきたPayPalの基盤を通じて提供されています。

PayPalは同年第3四半期の初め、同社の支払いサービスを利用する受取人がPYUSDを選択できる機能を導入し、既存顧客のYouTubeが米国向けに採用しました。動画投稿によって得た収益をステーブルコインで受け取れるようにする動きは、デジタル資産を購入する以外の経路から利用者に届ける点でも注目されます。コンテンツ制作への報酬を入口に、日常の収入とブロックチェーン上の資金移動が接続する形です。


PayPalが支払いと暗号資産管理の間をつなぐ

YouTubeは以前から、企業が多数の受取人に報酬を支払うPayPalの法人向けサービスを利用しています。PYUSDの受取もこの仕組みを通じて提供され、暗号資産の取り扱いに伴う処理をPayPal側が担います。ザバネ氏は、こうした構成によってYouTubeが暗号資産を直接扱う際の複雑さを避けられると説明しています。

この導入方式では、プラットフォームは既存の支払い先との関係を生かしながら、受取人に新たな選択肢を提示できます。ステーブルコインの普及を考えるうえでも、大手サービスが決済事業者を介して利用経路を設けることには意味があります。発行や管理、交換などの機能を担う事業者と連携することで、プラットフォーム側はコンテンツ配信と報酬支払いをつなぐ役割に集中しやすくなるためです。

業界からも、決済基盤としての導入を評価する声が出ています。オンチェーン信用市場Clearpoolの共同創業者兼CEO、ヤコブ・クロンビヒラー氏はDecryptの取材に対し、大手テック企業が新しい支払い方式を採用するには、運用面での成熟と導入の負担が小さいことが重要だとの見方を示しました。YouTubeによる採用は、ブロックチェーンの機能を既存の企業向けサービスに組み込む流れとして捉えられます。


米ドルとの交換と外部送金を支える仕組み

PYUSDはPayPalが2023年8月に導入し、Paxos Trust Companyが発行するステーブルコインです。米ドル預金、短期米国債、現金同等物を裏付け資産とし、米ドルとの1対1の償還を前提に設計されています。PayPal上では1PYUSDを1米ドルで売買でき、対応する外部ウォレットとの送受信にも利用できます。Paxosは準備資産の内容と第三者による証明報告を毎月公表しており、価値の裏付けを継続的に示す仕組みを設けています。

クリエイターにとっては、受け取った価値を米ドルに戻す経路と、PYUSDのまま対応ウォレットへ移す経路を持てることが利点となり得ます。ただし、受取後の使い方によって必要な手続きや費用は変わります。PayPal内での売買、外部ウォレットへの送金、その先での換金を分けて考えることで、ステーブルコイン受取が自分の資金管理に適しているかを見極めやすくなります。決済手段としての価値は、受取から利用までの流れ全体で評価する必要があります。


企業の支払いから個人の報酬へ用途が広がる

PayPalはYouTubeへの対応に先立ち、PYUSDを既存の送金サービスにつなぐ取り組みを進めてきました。2024年4月には、米国のXoom利用者がPayPal内のPYUSDを米ドルに換え、海外送金の原資として使える機能を導入しています。ステーブルコインの残高を従来の送金サービスに接続することで、保有した資金を実際の支払いに使う経路を増やしてきた経緯があります。

Googleグループでも、Google Cloudが顧客2社からPYUSDで支払いを受けた事例が2025年6月に報じられています。企業がサービス代金を受け取る用途に続き、YouTubeでは個人クリエイターが報酬を受け取る用途へと接点が広がりました。資金を受け取る主体や目的が異なる両事例は、ステーブルコインが企業と個人の間を流れる資金にも組み込まれ得ることを示しています。

今後注目されるのは、報酬として受け取ったPYUSDが、送金や支払いにどこまで活用されるかです。クリエイターがその都度米ドルへ換える場合と、デジタル残高として継続利用する場合では、決済網への影響も変わります。受取方法の追加を実際の利用につなげるには、換金や送金の分かりやすさ、利用先の広がりが重要になります。PayPalの支払い基盤と外部のウォレット・サービスがどのようにつながるかが、クリエイター報酬への採用を定着させるうえでの焦点となります。


情報源:Fortune

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