
令和8年度税制改正要望に暗号資産課税を明記
金融庁は2025年8月29日、令和8年度税制改正要望を公表し、「暗号資産取引に係る課税の見直し」を主要項目の一つに盛り込みました。金融庁は、暗号資産取引に必要な法整備と併せて、分離課税の導入を含む課税制度の見直しを求めています。
財務省が公表した要望事項一覧では、この項目は所得税、相続税、登録免許税、法人税、消費税に関する要望として掲載されています。個人が暗号資産を売却・使用して得た利益は、事業所得などに該当する場合を除き、原則として雑所得に区分されます。雑所得は給与所得などと合算する総合課税の対象となるため、所得額に応じて適用される所得税率も変わります。
分離課税を含む制度見直しを要望
金融庁は税制改正要望の中で、有価証券取引などから生じる所得には基本的に分離課税が適用される一方、暗号資産取引による所得は総合課税の対象になっている点を挙げています。そのうえで、暗号資産を金融商品として位置付けるための法整備や投資家保護、取引内容を税務当局へ報告する仕組みなどと併せ、課税制度の見直しを求めました。
要望段階では、申告分離課税を導入する時期や具体的な税率、対象となる暗号資産取引の範囲までは示されておらず、今後の税制改正議論で制度の詳細が検討されることになります。
業界団体は損失繰越も要望
暗号資産業界からも税制見直しを求める動きが続いています。日本暗号資産等取引業協会と日本暗号資産ビジネス協会は2026年度税制改正要望で、暗号資産取引による利益を20%の申告分離課税とし、損失を翌年以降3年間繰り越せる制度を求めています。
日本ブロックチェーン協会も、個人の暗号資産売却益に分離課税を導入し、税率を20.315%とすることや、3年間の損失繰越控除を要望しました。金融庁も分離課税を含む課税の見直しを正式な税制改正要望に盛り込んだことで、今後は対象となる取引や税率、損失の取り扱いなど、制度設計の具体化が焦点となります。
公式発表:金融庁

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