
2月のベータ公開を経てグローバル提供へ
LINEヤフーグループでWeb3事業を手がけるLINE NEXTは2026年3月9日、ステーブルコイン向けウォレット「Unifi」をグローバルで正式に提供開始したと発表しました。2月12日に公開したベータ版を正式サービスへ移行し、ステーブルコインの預け入れ、保管、送金、決済、リワードを一つのサービスに集約します。
Unifiは、ユーザーが資産を管理するノンカストディアル型ウォレットです。LINE、Apple、Google、NAVERなどのアカウントでログインして作成でき、LINEメッセンジャーから直接アクセスできます。暗号資産ウォレットの利用経験がないユーザーも参加しやすい導線を設け、日常的に使うアカウントとステーブルコインサービスを結び付けています。
USDTに対応、通常年率4~5%のリワードを提供
正式ローンチ時に対応するステーブルコインは、米ドル連動型のTether(USD₮)です。預入額に応じて通常年率4~5%のリワードを提供し、ローンチ記念の期間限定施策では最大年率8%を設定しました。24時間の入出金に対応し、預け入れ上限や出金手数料も設けないとしています。適用期間や預入額ごとの利率は、サービス内のお知らせで案内されます。
法定通貨への換金では、海外送金サービスを提供するSentBeを通じ、シンガポールでDPTライセンスを保有するTriple-Aのオフランプを利用します。これにより、Unifi上のステーブルコインを法定通貨へ交換し、ユーザー本人の銀行口座へ送金できる仕組みを整えました。
ウォレット内で保管と送金を完結させる構成に、法定通貨への出口を加えたことで、Unifiはステーブルコインを受け取った後の換金まで扱います。資産管理をユーザーに委ねるノンカストディアル方式を採用しながら、ソーシャルログインや銀行送金を組み合わせて利用時の手順を抑えています。
Dapp PortalとMini DappsをUnifiへ統合
LINE NEXTは正式ローンチに合わせ、個別に運営していた「Dapp Portal」と「Mini Dapps」をUnifiへ統合しました。Dapp PortalはWeb3アプリをまとめたポータル、Mini DappsはLINEアプリ内で動作する小型の分散型アプリで、ゲーム、ソーシャル、デジタルコンテンツなどを提供しています。
統合後は、対象アプリ内でUnifiを使った決済やミッションへの参加、リワードの受け取りが可能になります。ウォレットを資産保管のための機能として切り離さず、Web3アプリを利用する入口と決済手段の双方に配置する構成です。LINE NEXTは対応するステーブルコインを順次追加し、実店舗を含む決済領域への展開も目指すとしています。
JPYC採用も正式決定、提供時期は別途発表
日本向けでは、LINE NEXTとJPYC株式会社が2月27日、日本円建てステーブルコイン「JPYC」をUnifiに採用することを正式に決定しました。ウォレットの開設からJPYCの管理、送金、決済、リワードの受け取りまでをLINEアプリ上で扱う計画です。
ただし、3月9日の正式ローンチ時に対応していたステーブルコインはUSDTで、JPYCの具体的な利用開始時期は決定後に案内するとされていました。両社はKaiaネットワーク上でのJPYC発行も検討しており、LINEのWeb3サービス内で日本円建ての決済や報酬を扱う環境の構築を進めています。
Unifiは、ソーシャルアカウントによるウォレット開設、ステーブルコインの保管、法定通貨への換金、Mini Dappsでの決済を一続きにしたサービスです。USDTから始まった対応通貨にJPYCなど各国のステーブルコインが加われば、LINE NEXTが掲げるデジタル資産ハブの対象は、グローバル利用と地域ごとの決済需要へ広がることになります。
公式発表:LINE NEXT

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