
デジタル通貨事業のディーカレットDCP、ビジュアルボイスと実証へ
デジタル通貨事業を手がけるディーカレットDCPは2026年4月22日、俳優の別所哲也氏が代表取締役社長を務めるビジュアルボイスと、ブロックチェーン技術やデジタル通貨技術を活用した「価値循環型コミュニティ(DAO)」の実証実験を始めると発表しました。第一弾として、2026年5月に開幕する国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア(SSFF & ASIA)2026」に「DCPアワード」を新設します。
SSFF & ASIAは2004年から米国アカデミー賞公認となっている国際短編映画祭です。DCPアワードでは、一般的な審査員による選考とは異なる仕組みを取り入れ、過去に同映画祭へ応募した日本作品を対象に、参加するクリエイター自身の投票で受賞作品を決めます。ブロックチェーンの採用以上に、作品の価値を誰が評価するかという仕組みに踏み込む実証といえます。
クリエイター同士が作品を評価、賞金50万円
DCPアワードでは、応募するクリエイター同士が互いの作品を鑑賞し、投票によって受賞作を決定します。他のクリエイターから受けた評価やフィードバックも可視化し、Discordコミュニティを通じた交流機会を設けます。受賞作には賞金50万円が贈られ、受賞者はディーカレットDCP公認の「公式クリエイティブパートナー」に選ばれます。
従来の映画祭では審査員や観客による投票が作品評価の中心となりますが、DCPアワードでは応募経験を持つクリエイター自身が評価する側にも回ります。ビジュアルボイスの別所哲也氏も、映画祭側だけで価値を定める形から、クリエイター同士が価値づけを行うことで新しいコミュニティや価値観が生まれることへの期待を示しています。作品を応募して結果を待つ関係から、参加者同士が評価と交流に関わる仕組みへ広げられるかが実証のポイントです。
LIFE LOG BOXで「参加履歴」をコミュニティにつなぐ
実証には、ビジュアルボイスが運営するデータアセットマネジメントサービス「LIFE LOG BOX」を利用します。3月30日から作品エントリーを受け付け、4月23日からDAOサービス上でのエントリー、5月7日からクリエイターによる投票を開始し、5月25日のSSFF & ASIA 2026オープニングセレモニーで受賞作を発表する予定です。応募者にはLIFE LOG BOX上でデジタル参加証明も付与します。
両社が描く価値循環型コミュニティでは、作品の視聴やレビュー、投票、イベント参加、作品のシェアや発信などを将来的に参加者の貢献として可視化する構想があります。こうした活動に応じ、映画祭のVIPチケットや限定コンテンツ、関連グッズの優先購入権などを付与する仕組みも検討しています。まずはDCPアワードを通じ、評価や投票といったクリエイター間の活動をコミュニティ形成へつなげられるかを探ります。
DCJPYの活用は次の段階、映画制作の資金循環も構想
ディーカレットDCPとビジュアルボイスは、次の段階として2027年に向け、LIFE LOG BOXや映画祭運営で円建てトークン化預金「DCJPY」を活用する実証を計画しています。コミュニティへの貢献にDCJPYでリワードを付与し、映画祭関連の支払いや映像制作のクラウドファンディング、クリエイターへの投げ銭などに活用する資金循環を構想しています。
ここでDCPアワードと将来構想を分けて見る必要があります。5月の第一弾は、クリエイター同士の投票や評価、交流を中心としたコミュニティモデルの検証です。その先に、デジタル通貨を使った資金調達や報酬、制作参加まで広げる構想があります。作品を選ぶ仕組みから始まったDAO型コミュニティが、実際の制作や資金循環までつながるかが、この取り組みを追ううえで今後の焦点となります。
公式発表:ディーカレットDCP

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