
JPYCの会計監査を支援
アステリア株式会社は2026年3月13日、日本円建てステーブルコイン「JPYC」の会計監査を支援するツール「JPYC Explorer」を、ブロックチェーン技術企業の合同会社暗号屋と共同開発したと発表しました。4月1日から提供を開始する予定です。
JPYC株式会社が2025年10月27日に発行を開始したJPYCは、ブロックチェーンを通じた送金や決済に利用できるステーブルコインです。上場企業や地方公共団体が業務に取り入れるには、ブロックチェーン上の取引を会計監査で確認できる体制も必要となります。アステリアはこの課題に対応するため、ブロックチェーン監査ツール「Lensa」の開発実績を持つ暗号屋とJPYC Explorerを開発しました。
フルノードから取引データを取得
JPYC Explorerは、監査法人や企業が自ら構築・管理するフルノードからブロックチェーンデータを取得し、取引の実在性を直接検証できる環境を提供します。外部のツールやAPIサービスへの依存を避け、取引検証の過程を自社の管理下に置けるほか、取得したデータをインターフェース上で確認できるよう設計されています。
対応するステーブルコインはJPYCとUSDCで、ブロックチェーンはAvalanche、Ethereum、Polygonを対象としています。導入環境はクラウドとオンプレミスから選択でき、基本料金は教育とサポートを含めて税別月額50万円からです。監査対象1社につき月額5万円からのオプション料金も設定され、金額はJPYCの取扱量によって変わります。
企業利用を支える監査環境へ
同ツールには、日本公認会計士協会が2023年に公表した「Web3.0関連企業における監査受嘱上の課題に関する研究資料」で言及された、ブロックチェーンノードから直接データを取得する手法が取り入れられています。第三者が提供するサービスを介さず、自社管理のノードから取引データを取得することで、監査に必要な検証体制の構築を支援します。
JPYC株式会社の岡部典孝代表取締役は、企業や自治体が安心して利用できる環境の整備が普及に向けた重要な要素になるとの認識を示し、JPYC Explorerの発表を歓迎しました。アステリアと暗号屋は今後、JPYC株式会社と連携して企業や団体向けの監査環境を整備し、暗号屋代表の紫竹佑騎氏は提供開始に合わせてアステリアのステーブルコイン事業のアドバイザーに就任する予定です。
月額料金や自社管理型フルノードを前提とする仕様から、主な利用先には監査法人や大手企業が想定されています。JPYCの企業利用が広がるには送金・決済機能に加え、取引の検証や内部統制を実務に組み込める環境が求められるため、JPYC Explorerはその運用面を支える取り組みの一つと位置付けられます。
公式発表:アステリア

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