
イーロン・マスク氏、X Moneyを4月に先行公開へ
イーロン・マスク氏は2026年3月10日、自身のXで、金融サービス「X Money」のアーリーパブリックアクセスを4月に開始する予定だと明らかにしました。XはSNS上で決済や送金などの金融サービスを利用できる環境の構築を進めており、これまで限定的に行われてきたテストから一般ユーザーへの提供に向けて一段階進むことになります。
X Moneyを巡っては、4月の公開発表に先立ち、一部ユーザーを対象としたベータテストが進められていました。マスク氏は3月10日の投稿で具体的な対象者や提供機能までは説明していませんが、X上へ金融機能を組み込む構想が公開段階へ近づいていることを示しました。
Xは前年にVisaと提携し、X Moneyの決済基盤整備を進めてきました。SNS内で資金を移動できる機能を加えることで、投稿やメッセージと金融取引を同一プラットフォーム上へ集約する構想が徐々に具体化しています。
ベータ版では年利6%やデビットカードも確認
一般向け公開に先立って行われていたベータテストでは、X Moneyの具体的なサービス内容も一部明らかになっています。俳優のウィリアム・シャトナー氏が3月に公開したベータ版の画面では、米Cross River Bankとの連携や年利6%の表示が確認されたほか、物理デビットカードや対象決済へのキャッシュバック機能も示されていました。
シャトナー氏はX Moneyのベータテスターとしてサービスを利用しており、チャリティー企画を通じてベータテストへの参加権を提供する取り組みも実施しました。一方、3月10日前後の段階では、Xから一般ユーザー向けにX Moneyの全機能や利用条件をまとめた正式なサービス案内は公表されておらず、ベータ版で確認された機能が4月のアーリーパブリックアクセスでそのまま提供されるかは明示されていませんでした。
X Moneyを巡る報道では、個人間送金やダイレクトデポジットなど、SNS内で日常的な資金移動を行う機能の導入も伝えられています。実際の公開時にどこまでの機能が利用可能になるかが、4月の展開を見るうえで焦点となります。
Xの「Everything App」構想で金融機能が本格化
X Moneyは、マスク氏がX買収後から掲げてきた「Everything App」構想を支えるサービスの一つです。Xは従来のSNS機能に加え、動画、メッセージ、クリエイター向け機能などへサービス領域を広げており、決済や送金を組み込むことでユーザーがX上で行える行動をさらに増やそうとしています。
マスク氏は以前からXを幅広い金融取引に利用できるプラットフォームへ発展させる考えを示してきました。決済分野ではVisaとの提携も進んでおり、4月のアーリーパブリックアクセスは、長期間構想されてきた金融機能が一般ユーザーへ近づく節目となります。
競合する米国の個人向け金融サービスにはVenmoやCash Appなどがあり、X Moneyが既存のSNS利用者を金融サービスへどこまで誘導できるかも注目点です。Xは巨大なソーシャルネットワークをすでに抱えているため、金融機能を追加した際に既存サービスとは異なる利用導線を形成できるかが、今後の普及を左右する要素になりそうです。
暗号資産との連携には言及なし、DOGE市場は反応
マスク氏の3月10日の投稿では、ビットコインやDogecoinなど暗号資産との連携について具体的な説明はありませんでした。X MoneyとDogecoinの組み合わせは以前から市場で関心を集めてきましたが、4月のアーリーパブリックアクセスに暗号資産関連機能が含まれるかは、この発表からは確認できません。
一方、発表当日にはDogecoinの価格が上昇し、主要暗号資産の中でも大きな値動きを見せたと報じられました。X MoneyへのDogecoin採用が発表されたわけではないため両者を直接結び付けることはできませんが、マスク氏による金融サービスの進展が暗号資産市場からも関心を集めていることがうかがえます。
X Moneyが4月の先行公開でどの機能から提供を始めるのか、さらに決済・送金サービスをXの既存機能へどのように組み込むのかが次の焦点です。長年掲げられてきたEverything App構想の中でも、金融サービスが実際の利用段階へ移ることで、Xのサービス領域はSNSから決済へ本格的に広がろうとしています。
公式発表:Elon Musk氏 公式X

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