
AIによる自動決済を可能にする新規格「MPP」、Stripeが発表
グローバル決済企業Stripeは3月24日、決済特化型ブロックチェーンを手がけるTempoと共同で、AIエージェントが自動的に決済を実行できる技術仕様「マシン・ペイメント・プロトコル(MPP)」を発表しました。
MPPは、AIエージェントがプログラムを通じて決済を行うためのオープンな共通規格で、少額決済や定期決済などを自動的に処理できるよう設計されています。従来の人間による操作を前提とした決済システムに対し、AIエージェントの利用を想定したインターネットネイティブなプロトコルである点が特徴です。
人手前提の決済課題を解消
従来のオンライン決済では、アカウント作成や支払い情報の入力など、人の介在を前提としたプロセスが多く存在していました。このためAIエージェントがサービスの利用から決済までを一貫して行うことは困難でした。
MPPはこうした課題の解消を目的としており、AIエージェントが商品検索や比較、購入といった一連のプロセスにおいて、決済処理まで含めて実行できる仕組みを提供します。API単位での従量課金やサブスクリプション課金など、新たなサービス提供モデルへの応用も想定されています。
既存インフラとの統合と多様な決済手段
MPPは、Stripeの決済基盤上で動作し、既存のAPI(Payment Intents API)を通じて導入可能とされています。これにより事業者は、従来の決済と同様のフローや管理画面を維持したまま運用できるようになります。対応する決済手段は、クレジットカードや後払い(BNPL)に加え、Shared Payment Token(SPT)を介したステーブルコインにも対応します。
すでに一部では導入が進んでいます。例えば、ブラウザインフラを提供するBrowserbaseでは、AIエージェントがヘッドレスブラウザの起動ごとに自動で課金を行う仕組みを実現し、郵送サービスのPostalFormでは、AIによる手紙の印刷・郵送が可能となっています。
Stripeは、AIエージェントが今後デジタル経済における重要な主体の一つになるとの見方を示しており、MPPはその基盤となる技術の一つと位置付けられています。AIエージェント同士が自動的に取引を行う新たな経済圏の実現に向けた取り組みとして、今後の動向が注目されます。

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