
金融庁、トークン化預金の銀行間決済実証を支援決定
本記事の主要内容
金融庁は 4 月 3 日、国内におけるトークン化預金(デジタル資産化された預金)の活用範囲拡大のため、銀行間決済の実証実験を支援決定した。ディーカレット DCP、GMO あおぞらネット銀行、アビームコンサルティングの 3 社は、「FinTech 実証実験ハブ・決済高度化プロジェクト」のもと、オンチェーン(ブロックチェーン上)での即時グロス決済(資金移動完了を即時確定する決済)実現に向けた 2 方式を検証する。これにはステーブルコイン連携も含まれており、24 時間 365 日対応の送金システムや法整備の課題解決が図られている。この実証の結果は、日本国内のデジタル決済制度や将来の決済設計に大きな影響を与えるものと期待されている。
金融庁は4月3日、「FinTech実証実験ハブ・決済高度化プロジェクト(PIP)」の支援決定案件として、ディーカレットDCP、GMOあおぞらネット銀行、アビームコンサルティングによる、トークン化預金を用いた銀行間決済の実証を公表しました。異なる銀行の顧客間送金に伴う銀行間決済について、銀行間口座を使う方法と、ステーブルコインを使う方法の両面から、実務上の有用性や実現可能性、法的論点を検証するとしています。
オンチェーンでの銀行間決済モデルを2案で検証
トークン化預金やステーブルコインを活用したオンチェーン決済は、国内外で関心が高まっている一方、複数銀行をまたぐ決済処理の設計はなお発展途上にあるとみられます。3社の公表資料では、ユーザー間取引だけでなく銀行間決済もオンチェーンで完結させる考え方が示され、24時間365日での即時グロス決済も視野に入れているとしています。具体的には「TD幹事行方式」と「TD-SC連携方式」の2案を検証対象に据えています。
制度面も含めた実装検証として注目が集まる
今回は、金融庁の決済高度化プロジェクト(PIP)の支援案件として公表された点も特徴で、民間企業による実証にとどまらず、制度面の整理も視野に入れた取り組みとして注目されそうです。業界内では、日本におけるトークン化預金の実装論が、概念整理の段階から実務検証へ進みつつある事例として受け止められます。特に、銀行間決済まで踏み込んだ点は、従来の単独行ベースの議論より一歩踏み込んだ動きと受け止められる可能性があります。
今後は、検証を通じてどの方式が実務面や制度面で扱いやすいかが焦点になりそうです。結果次第では、国内のトークン化預金やステーブルコイン決済の設計議論に一定の示唆を与えることも期待されます。

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