
Western UnionがUSDPTの5月稼働を示す
国際送金サービスを展開するWestern Unionは4月24日、2026年第1四半期決算説明会で、米ドル建てステーブルコイン「U.S. Dollar Payment Token(USDPT)」が最終準備段階にあり、5月に稼働予定だと説明しました。USDPTはSolana上で発行され、発行は米国のAnchorage Digital Bankが担います。
Western Unionは2025年10月時点で、USDPTとDigital Asset Networkの計画を発表していました。今回の決算説明会では、構想段階から稼働直前の段階に進んだことが示され、同社の送金ネットワークにステーブルコインをどう組み込むかがより具体化しました。
初期用途は一般流通より代理店間のオンチェーン決済
USDPTは、当初から一般消費者向けに広く配布されるトークンというより、Western Unionと代理店間の決済に使うインフラとして位置づけられています。同社は、現在代理店との精算に使っている銀行間決済網の代替手段として、一部の国と主要代理店でオンチェーン決済を始める方針です。
従来の銀行決済では、国や金融機関によって営業日や決済時間の制約を受けやすく、週末や祝日をまたぐ場合には資金の移動に時間がかかることがあります。Western UnionはUSDPTを使うことで、代理店との精算をリアルタイムに近づけ、送金網の裏側にある資金管理を効率化する狙いです。
このため、USDPTの注目点は価格や投機性ではなく、国際送金事業者がステーブルコインを自社の決済インフラに組み込む点にあります。消費者が直接売買する暗号資産として見るより、送金・精算・流動性管理を支えるデジタルドルとして見る方が実態に近い内容です。
Digital Asset NetworkとStableCardも準備
Western UnionはUSDPTとあわせて、暗号資産ウォレットと同社の受け取り網をつなぐ「Digital Asset Network」も展開します。これは、ウォレット利用者がデジタル資産を現地通貨に換える際、Western Unionの小売ネットワークを受け取り手段として使えるようにする構想です。
さらに、2026年後半には米ドル建てステーブルコインに連動する「StableCard」も複数市場で展開する予定です。USDPTがまず代理店決済や資金管理に使われる一方で、Digital Asset NetworkやStableCardは、デジタル資産を現地通貨の受け取りや日常決済につなげる導線として位置づけられています。
公式ミントアドレスと対応先の確認が必要
注意したいのは、4月28日時点でWestern UnionやAnchorage Digitalから公式ミントアドレスや正式な一般流通先が確認できないことです。Solana上には「USDPT」を名乗る未確認トークンが複数存在しており、同名トークンを公式USDPTとして扱うのは避ける必要があります。
5月の稼働時には、対象国、主要代理店、対応取引所、公式トークン情報の公表範囲が確認点になります。Western Unionの発表は、ステーブルコインを投資対象として打ち出す内容ではなく、国際送金や代理店決済の運用にデジタルドルを取り入れる動きとして整理する必要があります。

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