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キリフダ、オンチェーン分析事業「BCI」を開始 AML対応と社内人材育成を一体支援

センチメンタルな岩狸

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サムネ


オンチェーン分析とAML対応を組み合わせた専門サービス

ブロックチェーン活用支援を手がけるキリフダは4月14日、企業や金融機関向けの専門サービス「ブロックチェーン インテリジェンス(BCI)」を創設したと発表しました。ブロックチェーン上の取引データを事業分析とマネーロンダリング対策の両面から活用し、ツール導入から運用体制の構築、社内人材の育成までを支援します。

対象は暗号資産交換業者、ウォレット事業者、ステーブルコイン発行事業者、資産運用会社、銀行・証券会社、官公庁、事業会社などです。オンチェーンデータは、市場動向やサービス利用状況の把握に使える一方、不正資金の流れや高リスク取引の確認にも利用されます。BCIは同じデータを事業判断とリスク管理の双方に活用する体制を整えるサービスです。

発表時点では、提携するAMLツールベンダーの名称や料金体系、具体的な導入企業は公表されていません。キリフダは海外ツールの導入を代行するだけで終わらず、日本の規制や企業の業務に合わせた設定、運用プロセスの設計、自社運用が可能になるまでの支援を提供するとしています。


分析、AML、教育の3領域で構成

BCIは、「攻めの分析支援」「守りの分析支援」「組織のナレッジ強化」の3領域で構成されます。攻めの分析支援では、ブロックチェーン上の取引データや周辺情報を分析し、市場調査レポート、データダッシュボード、リスク評価などを提供します。

資産運用会社や暗号資産関連事業者は、ウォレット数、取引量、資金移動、プロトコルの利用状況などを分析することで、市場の変化やサービスの利用実態を把握できます。ただし、オンチェーンデータだけでは取引主体や目的を判断できない場合もあるため、外部データや事業環境と組み合わせた分析が必要になります。

守りの分析支援では、グローバルAMLツールベンダーやグループ会社のPacific Metaが持つ海外ネットワークを活用し、ツールの選定、日本市場向けのローカライズ、導入支援、運用体制の構築を進めます。暗号資産を扱う事業者にとっては、ツールの導入自体に加え、アラートを確認する基準や高リスク取引への対応手順を社内で定めることも重要です。

組織のナレッジ強化では、AMLツール講習会、オンチェーン分析研修、規制動向レポートなどを提供します。外部事業者へ分析を委託する形に限らず、企業内の担当者がデータやツールを理解し、日常業務で運用できる体制づくりまで支援する方針です。


制度変更を見据え企業の対応需要を取り込む

キリフダはBCI創設の背景として、暗号資産を金融商品取引法の規制対象へ移す方向で進む制度見直しや、暗号資産所得への申告分離課税、暗号資産ETFを巡る議論を挙げています。同社は、改正法の施行や税制変更に伴い、交換業者以外の金融機関や資産運用会社でも、オンチェーン分析とAML体制の整備が必要になるとみています。

ただし、発表に記載された2027年の改正法施行や2028年1月の分離課税開始は、キリフダが当時示した制度見通しです。実際の適用時期や対象取引は、法案の成立、施行日、関連する政令などによって決まるため、記事公開時点で確定した制度として扱う段階ではありません。

規制対象となる企業が増えた場合、海外で利用されているAMLツールを導入するだけでは、日本の法令や社内手続きに対応できない可能性があります。BCIは、ツールと日本市場の間をつなぎ、必要な運用フローや担当者教育までまとめて提供することで、こうした需要を取り込む狙いです。


実績を企業向けの分析業務へ展開

キリフダは2022年の創業以来、100社を超えるブロックチェーン関連プロジェクトを支援してきたとしています。また、オンチェーン分析コミュニティ「Dune Japan」の運営や、430件を超えるWeb3プロジェクトの調査・分析データベースを構築しており、これらの知見を企業向けの調査やダッシュボード構築に応用します。

Dune Japanなどのコミュニティ活動で蓄積した分析知識を、金融機関や企業の実務へどのように落とし込むかがBCIの役割になります。一方で、発表段階では具体的な導入事例や提携ツールが示されていないため、サービスの実効性を判断するには今後の実績を確認する必要があります。

オンチェーンデータの活用は、市場調査と不正取引対策の両方に広がっています。BCIが海外ツールの導入支援にとどまらず、日本企業が分析結果を事業判断やリスク管理へ継続的に活用できる体制を構築できるかが注目されます。

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