
日本初のトークン化投資信託に向け協業
三菱UFJアセットマネジメント、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、三菱UFJ信託銀行の3社は、Progmatと共同で、日本初となるトークン化投資信託の開発を目指し、トークン化マネー・マネージメント・ファンド(TMMF)の基盤整備に関する協業を開始しました。
各社はまず、2026年に日本初となる円建てTMMFを機関投資家向けに提供することを目指して準備を進めます。将来的には個人投資家への提供や商品ラインナップの段階的な拡充も検討する方針です。
金利環境の変化でMMFに再び注目
協業の背景には、海外で進む金融商品のトークン化と、日本の金利環境の変化があります。各社によると、海外のトークン化されたマネー・マーケット・ファンドは2025年9月末時点で85億ドル、約1.3兆円を超える規模に拡大しています。
日本では、円建てMMFがマイナス金利政策の影響などによる需要低迷や運用成績の不振を背景に国内市場から姿を消しました。その後、金利のある環境へ移行するなか、資金効率を重視する投資家にとってMMFが再び選択肢となる可能性があり、各社は需要拡大を見据えてTMMFの基盤整備に動きました。従来市場から姿を消した金融商品を、トークン化という新たな仕組みで再構築しようとしている点は興味深い動きです。
MUFG各社とProgmatが役割を分担
計画では、三菱UFJアセットマネジメントが投資信託の運用を担い、三菱UFJ信託銀行が信託財産と原簿を管理します。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が販売を担当し、Progmatのデジタルアセット基盤を活用する構成が予定されています。
TMMFは、株式を組み入れず、国債や社債など信用度の高い短期金融商品で運用するMMFをトークン化する構想です。金融商品の権利をブロックチェーンなどで移転可能な形として表現することで、オンチェーン上で扱える金融商品の幅を広げる狙いがあります。
ステーブルコインとの連携も視野
各社が将来的な活用先として挙げているのがステーブルコインとの連携です。発表では、日本や欧米の制度下ではステーブルコインへの直接的な付利に制約があるため、資産運用の観点から他のトークン化資産との連携が重要になるとの考えが示されています。
投資信託をトークン化し、ステーブルコインとの移動や交換を円滑にできれば、オンチェーン上で決済と資産運用をつなぐ仕組みへ発展する余地があります。まず機関投資家向けの円建てTMMFを形にできるかが、国内でトークン化金融商品を広げていく上でも注目されます。
公式発表:MUFG

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