
利回り付き証拠金トークンの一般提供を開始
暗号資産取引所 Bybit(バイビット) は、同社独自のトークン「BYUSDT」を、条件を満たす一般ユーザー向けに提供開始したと発表しました。これまでVIPユーザー限定で提供されていたサービスを拡大する形となります。
BYUSDTは、Bybitの「USDT Flexible Easy Earn」に預け入れられているUSDT残高を1:1でトークン化したものです。利回りを得ながら、同時に取引の証拠金として利用できる点が大きな特徴となっています。
VIP先行ローンチから一般ユーザーへ段階的に拡大
Bybitによりますと、BYUSDT は2025年12月12日にVIPユーザー向けに先行提供が開始されました。その後、一定期間の運用実績とユーザーからのフィードバックを踏まえ、2026年1月16日より一般ユーザー向けにも提供が開始されました。利用にあたっては、本人確認(KYCレベル1)の完了や、統合取引アカウント(UTA)の有効化など、所定の条件を満たす必要があります。
利回りを維持したまま取引に使える仕組みと利用条件
BYUSDTの最大の特徴は、証拠金として利用している間も、USDT Flexible Easy Earnに基づく利回りを継続して受け取れる点です。通常、証拠金に充てた資産は利回りを生まないケースが多い中、BYUSDTは資金効率の向上を目的として設計されています。また、BYUSDTはロックアップ期間がなく、USDTと1:1の比率で即時交換が可能とされています。価格乖離のリスクを抑えた仕組みであることも、Bybitは強調しています。
BYUSDTはBybitのプラットフォーム内でのみ利用可能なトークンであり、外部ウォレットへの送金やオンチェーンでの使用はできません。また、イスラム口座や一部の機関向けアカウントなど、利用対象外となる場合があります。ミント(発行)および償還に関する手数料については、提供開始初期段階では無料とされていますが、今後変更される可能性があります。
日本への直接的影響は限定的だが中長期的な示唆も
今回のBYUSDTの一般提供開始について、日本の個人投資家への直接的な影響は限定的とみられます。Bybitは日本居住者向けの新規勧誘やサービス提供を制限しており、BYUSDTは国内取引所のユーザーが正規に利用できる商品ではありません。一方で、BYUSDTが「利回りを生む資産を証拠金として活用する」という設計を採用している点は、日本市場にとって示唆的です。日本の暗号資産取引所では、ステーキングやレンディング資産を証拠金として利用することはできず、取引と運用は分離されています。こうした海外事例が知られることで、中長期的には、日本の取引所に対して資本効率の高い商品設計を求める声が高まる可能性があります。
Bybitは2018年に設立された暗号資産取引所で、デリバティブ取引を中心に世界的なユーザー基盤を持っています。現在は現物取引や資産運用サービスなどにも領域を広げており、グローバル市場向けに多様な金融商品を展開しています。

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