
韓国の銀行主導KRWステーブルコイン実証にPQCを導入
BTQ Technologiesは5月6日、韓国のiM Bank、Fingerと進めるKRW(韓国ウォン)ステーブルコインの概念実証(PoC)で、量子耐性暗号(PQC)を用いたセキュリティ基盤を提供すると発表しました。実証はKaiaメインネット上で行われ、BTQのステーブルコイン向け量子耐性セキュリティ基盤「QSSN」が中核技術として組み込まれます。
今回の実証は、銀行主導のステーブルコイン基盤に、将来的な量子計算リスクを見据えた暗号設計を導入する取り組みです。BTQは、技術提供だけでなく、関係者間の実装調整や長期的なPQC移行の設計支援も担うとしています。
Kaia上で銀行準備金とオンチェーン供給を照合
BTQによると、今回のPoCでは銀行準備金とブロックチェーン上で発行されたステーブルコイン供給量のリアルタイム照合を検証します。QSSNは、既存のECDSA暗号基盤とPQC署名を並行して使う設計により、金融機関の運用継続性を保ちながら、将来的な量子コンピューターの脅威に備えることを目指します。
Kaiaは、Kakao系のKlaytnとLINE系のFinschiaが統合して生まれたEVM互換のレイヤー1ブロックチェーンです。ステーブルコイン決済やオンチェーン金融向けの基盤を掲げており、今回の実証ではその決済レイヤーを活用します。韓国の銀行インフラとパブリックチェーンをつなぐ検証としても位置づけられます。
韓国では政府主導でPQC支援が拡大
韓国では、政府主導で量子耐性暗号への移行支援も進んでいます。現地報道では、PQCの試行転換支援を通信、金融、交通、国防、宇宙の5分野に広げる動きも伝えられています。
今回のiM Bankを含む実証は、こうした取り組みを銀行主導のKRWステーブルコイン基盤へ広げる動きといえます。ステーブルコインの普及が進む中で、送金や償還の安全性をどう確保するかが、今後の技術論点になりそうです。
公式発表:BTQの公式発表

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