
9月1日から4自治体で開始、紀美野町は最大25%
PayPayを活用した自治体のポイント還元キャンペーンが2026年9月1日、秋田県由利本荘市、愛知県あま市、和歌山県紀美野町、鹿児島県枕崎市で始まった。埼玉県朝霞市も9月28日から実施する予定で、9月開始分は計5自治体となる。最大還元率は紀美野町の25%で、由利本荘市と枕崎市は最大20%、朝霞市は15%、あま市は10%を設定している。
各地では過去にも同種のキャッシュレス還元が行われており、今回も地域内の消費喚起や事業者支援を目的とした施策として実施される。ただ、制度設計は一律ではなく、還元率や付与上限に加えて対象店舗や利用できる決済サービスにも違いがあり、自治体ごとの政策目的が条件に反映されている。
還元率や利用先、地域ごとに異なる制度設計
由利本荘市では9月1日から12月31日まで、一般店で最大20%、大型店で最大5%を還元する。付与上限は1回1,000円相当、期間合計5,000円相当で、一般店と大型店の利用分を合算する。PayPay、d払い、au PAY、楽天ペイ、AEON Payの5サービスを対象としており、市が進める物価高対策の一環として生活応援券や水道基本料金の減免などとあわせて実施される。
あま市は9月30日まで最大10%を還元し、PayPayでは1回1,000ポイント、期間合計4,000ポイントが上限となる。市全体の施策には楽天ペイも参加する。紀美野町は10月31日まで最大25%を付与し、上限を1回2,500ポイント、期間合計5,000ポイントに設定した。5自治体の中では最も高い還元率となる。
枕崎市は9月30日まで最大20%を還元し、1回6,000円相当、期間合計1万2,000円相当と比較的大きな上限を設けている。PayPay、au PAY、d払い、楽天ペイ、Payどんの5サービスが対象で、市は物価高の影響を受ける飲食店や宿泊業などの支援につなげる。還元率だけでは見えにくいものの、対象サービスや上限の設定にも、各地域がどの層の利用を促したいかという違いが表れている。
朝霞市は中小規模店を中心に対象を設定
朝霞市のキャンペーンは9月28日から10月27日まで実施し、最大15%を還元する。付与上限は1回1,500ポイント、期間合計6,000ポイント。市は物価高の影響を受ける中小企業や個人事業主の支援と地域経済の活性化を目的に掲げ、市内の中小規模のPayPay加盟店を中心に対象店舗を設定している。
PayPayを利用する場合は、PayPayクレジット、PayPay残高、PayPayポイント、PayPayデビットによる店頭決済が基本的な対象となり、オンライン決済やクレジットカード単体での支払いなどは対象外となる。ポイントは原則として支払い翌日から起算して30日後に付与され、対象店舗は店頭のポスターやPayPayアプリの「近くのおトク」から確認できる。
由利本荘市が一般店と大型店で還元率を分けるのに対し、朝霞市は中小規模店への利用を促すなど、同じキャッシュレス還元でも地域によって設計は異なる。枕崎市や由利本荘市のように複数の決済サービスを組み合わせる例もあり、自治体は既存のキャッシュレス基盤を使いながら、地域の事業者構成や支援対象に応じて制度を調整している。
約500自治体と連携、地域振興策として定着
PayPayは2020年7月に自治体連携施策「あなたのまちを応援プロジェクト」を開始し、2026年5月29日の公表時点で約500自治体と連携、延べ1,100を超えるキャンペーンを実施している。自治体による活用はポイント還元にとどまらず、プレミアム付きPayPay商品券や給付事業、商店街への集客施策などにも広がってきた。
9月に施策を始める5自治体でも、過去にキャッシュレス還元を実施した実績があり、同種の仕組みが地域振興策として繰り返し採用されている。利用者にとっては最大還元率が目につきやすいが、実際に受けられる還元額は対象店舗、1回・期間上限、対応する決済サービスによって変わるため、地域ごとの条件確認が欠かせない。
自治体の運用も、幅広い店舗で消費を促す形から、中小事業者への送客や物価高対策を前面に出す形まで広がっている。PayPayでは10月以降も宮崎県都城市や沖縄県宮古島市などで自治体向け施策を予定しており、今後も地域ごとの課題や支援対象に応じたキャッシュレス施策が続く見通しだ。
公式発表:PayPay

コメント