
全133話の長編を前後編で構成
『HUNTER×HUNTER』THE STAGE 4製作委員会は2026年9月7日、冨樫義博氏の漫画を原作とする舞台シリーズ第4弾を、2027年に上演すると発表した。「キメラアント編」を前後編で描き、前編は2027年1〜2月、後編は同年7〜8月に、それぞれ東京と京都で公演する。
情報は同日発売の集英社「週刊少年ジャンプ」で解禁され、公式サイトではキメラアントの尾を大きく配したティザービジュアルも公開された。第1弾は東京のみ、第2弾と第3弾は東京・大阪で上演されたが、第4弾では地方公演の開催地が京都へ移り、同じ2都市で前後編を展開する。
キメラアント編は原作のNo.186からNo.318まで、全133話に及ぶ長編だ。グリードアイランドをクリアしたゴンとキルアが未知の生物キメラアントと遭遇し、やがてハンター協会の討伐隊を巻き込んだ戦いへ進んでいく。各作品を一つの公演期間で上演してきた同シリーズが、一つのエピソードを二部に分け、年間を通じて描くのは初めてとなる。
原作の流れに沿って第4弾へ
『HUNTER×HUNTER』THE STAGEは、2023年に第1弾を上演して始動した。ハンター試験に挑むゴンと、キルア、クラピカ、レオリオらとの出会いを描き、2024年の第2弾では、クラピカと幻影旅団の因縁を軸とするヨークシンシティ編を舞台化した。
2025年の第3弾はグリードアイランド編を扱い、父・ジンの手掛かりを追うゴンとキルアが、念能力を用いるゲームの攻略に挑む姿を描いた。その直後に続くキメラアント編を取り上げる第4弾は、3年間にわたって積み重ねてきた2人の旅を引き継ぎつつ、個人同士の攻防から国家や人類の存続に関わる戦いへと物語の規模を広げる。
キャスト面では、大友至恩が第1弾と第2弾でゴン役を務め、第3弾から西山蓮都へ交代した。キルア役は3作品を通じて阿久津仁愛が演じている。原作のキメラアント編では、メルエム、カイト、ネテロ、王直属護衛軍など多数の人物が物語の中核を担うため、既存キャストの布陣と新たな配役の組み合わせにも関心が集まりそうだ。
1億部突破と最新話掲載が重なった2026年
原作『HUNTER×HUNTER』は1998年に「週刊少年ジャンプ」で連載を開始し、1999年と2011年にテレビアニメ化された。2026年6月29日発売号には約1年半ぶりとなる最新話No.411が掲載され、7月3日にはコミックス第39巻が発売された。同時期に電子版を含むシリーズ世界累計発行部数が1億部を突破しており、舞台第4弾は原作を巡る動きが相次ぐなかで発表された。
舞台シリーズも、原作を再現したキャラクタービジュアルと、映像、照明、音楽、アクションを組み合わせた演出によって展開を重ねてきた。製作委員会によると、公式YouTubeで公開された関連動画の総再生数は約5,800万回に達しており、劇場外で発信されるビジュアルや舞台映像もシリーズの認知を支えている。
原作への注目が改めて高まる時期に、知名度の高いキメラアント編を年間規模で展開することは、舞台シリーズが新たな観客へ届く機会となる。前後編によって長編を描く時間を確保しながら、各公演を一つの舞台作品として成立させられるかが、第4弾の構成を考えるうえで重要になる。
群像劇と心理描写の舞台表現が焦点
キメラアント編では、大規模な戦闘が展開されるなか、王メルエムとコムギの関係や、復讐心にのみ込まれていくゴンの変化が物語を動かす。複数の場所で同時に進む戦いと、短い時間の中で交錯する登場人物の思考を限られた舞台空間に落とし込むには、俳優の演技と映像、照明、音響を緊密に組み合わせる必要がある。
前編と後編の上演時期が離れていることから、前編で築いた緊張感や人物関係を後編へつなぐ構成も見どころとなる。今後公表されるキャストや制作陣、前後編の分割範囲、各都市の劇場規模によって、全133話の長編を二つの舞台作品へどう再構成するのかが明らかになっていく。

コメント