
8月27日からスマホATM、アプリでQRコードを読み取り
SBI新生銀行は2026年8月27日、スマートフォンアプリを使ってキャッシュカードなしで現金を入出金できる「スマホATM」の取り扱いを開始した。対象はセブン銀行ATMとローソン銀行ATMで、SBI新生銀行アプリからATM画面のQRコードを読み取り、表示される情報や暗証番号を入力して取引する。利用には最新版アプリへの更新とスマホ認証の登録が必要となる。
対象となるATMは、セブン銀行が全国2万8,000台以上、ローソン銀行が全国1万4,000台以上で、両社の発表ベースでは計4万2,000台を超える。セブン銀行の対象には、2026年6月からファミリーマート店舗へ順次設置されている「ファミマATM」も含まれており、セブン-イレブンやローソンを中心とする幅広い場所でカードレス取引を利用できる。
預け入れ手数料は無料。出金手数料はSBI新生銀行のステップアッププログラムに連動し、スタンダードステージでは月5回まで無料、6回目以降は1回110円となる。シルバー以上の各ステージでは、回数制限なく無料で利用できる。
既存の提携ATMにカードレス取引を追加
セブン銀行ATMとローソン銀行ATMは、SBI新生銀行が以前から提携ATMとして提供してきたネットワークだ。今回、ATMの設置網を新たに広げるのではなく、従来キャッシュカードで利用していた同じATMに、SBI新生銀行アプリから取引する方法が加わった。物理カードによる利用を残しながら認証手段をスマートフォンにも広げることで、利用者はカードを持ち歩いていない場面でも現金を入出金できるようになる。
この対応は、SBI新生銀行が2026年に進めてきたデジタルチャネル強化の延長線上にある。3月29日にはFIDOに準拠した生体認証による新しいスマホ認証を導入し、従来必要だった外部認証アプリを介さず、SBI新生銀行アプリ内で取引から認証まで完結できる仕組みに移行した。8月9日には定額自動振込と最大3カ月先までの振込予約を追加し、入出金や口座振替、セキュリティ関連の通知機能も拡充している。
こうした流れにATM取引が加わったことで、アプリが担う範囲は認証や振込、通知から現金の入出金へと広がった。今回のスマホATM対応は、単独の新機能というより、日常的な銀行取引の接点をスマートフォンへ集約していく取り組みの一環と位置付けられる。
2017年開始のスマホATM、導入は29行に拡大
スマホATMは銀行業界でも採用が進んでいる。セブン銀行は2017年3月にサービスを開始し、その後、対応する金融機関を拡大してきた。2025年12月には国内の主要ネット銀行すべてで利用可能となり、SBI新生銀行への提供開始時点では29行が同サービスを採用している。
利用者側でも一定の継続意向が示されている。セブン銀行がマクロミルに委託し、2026年2月27日から3月2日にスマホATM利用者333人を対象として実施した調査では、92%が今後も利用したいと回答した。サービス提供者側による調査という点には留意が必要だが、対応する金融機関が増える中で、カードレスATMが実際の利用者にも受け入れられている状況を示す数字の一つといえる。
金融機関にとっては、新たなATM網を独自に整備せず、既存の全国ネットワークと自社アプリを組み合わせてカードレス取引を提供できる。SBI新生銀行でも4万2,000台を超えるATMが対象となったことで、スマホATMを日常的に利用できる環境が整った。今後は、キャッシュカードを利用してきた顧客にカードレス取引がどこまで浸透するかとともに、認証や振込、現金取引を含む銀行サービスをアプリ上へどこまで集約していくかが焦点となる。
公式発表:SBI新生銀行

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