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「IMPROVE 2026」9月30日開幕 製造業DXの現場定着と技能継承を議論

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製造業DX EXPO内で3日間開催

エバーリッジが運営する産業DX総合展実行委員会は9月4日、2026年9月30日から10月2日まで東京ビッグサイトで開催する「産業DX総合展 2026 夏 東京」の製造業DX EXPOにおいて、特別企画「IMPROVE 2026~現場から始めるAI変革~」を実施すると発表した。Tebikiが運営する製造業向けメディア「現場改善ラボ」と連携し、AI・DX、人材育成、全社変革の3つの視点から、製造現場で変革を継続する方法を取り上げる。

製造業DX EXPOには、製造AI・IoT、生産管理、図面管理、ERP、FEMS・GXなど、製造業のデジタル化を支援するサービスが集まる。製造・生産技術や品質保証、調達、情報システム、経営企画などの担当者を対象に、製品展示と講演を組み合わせる。参加費は無料で、産業DX総合展への来場登録と特別講演会へのエントリーが必要となる。特別講演は会場でのみ聴講でき、オンライン配信やアーカイブ配信は予定されていない。

「IMPROVE」は、現場改善ラボが製造業のDXやAI・データ活用をテーマに展開してきたカンファレンスだ。2025年1月にオンラインで開かれた「IMPROVE-競争力向上-」は6回目の開催で、当時の累計申込者数は1万2,000人を超えていた。今回は製造業DX EXPO内の現地企画として、製品やサービスの比較から登壇者との質疑応答、参加者同士の名刺交換までを同じ会場で行う。2025年1月のオンライン企画と比べ、講演で得た知識を具体的な導入検討や人的交流へつなげやすい構成となっている。


AI活用から中小企業、全社変革へ

初日のテーマは「AI・DXで変わるものづくりの現場」。ブーステック代表取締役のものづくり太郎氏が、AIとロボティクス、センシングを組み合わせたフィジカルAIによって、生産、品質管理、保守などの業務がどう変化するかを解説する。三菱電機の川口賢太郎氏はデジタル基盤「Serendie」を軸とした企業変革を紹介し、元日産自動車COOの志賀俊之氏は、AI・DX時代に現場を動かすリーダーシップを取り上げる。

2日目は、中小製造業における人材育成とDXの定着が中心となる。ダイヤ精機代表取締役の諏訪貴子氏が町工場での変革について講演するほか、スプラム代表取締役で中小企業診断士の竹内幸次氏が、業務改善を新たな価値の創出や市場拡大へつなげるDXの進め方を説明する。人員や投資余力に制約がある企業にとっては、着手する業務の選び方と、改善を事業成長へ広げる過程が主な論点となる。

最終日には、ダイハツ工業の太古無限氏が、少人数で始めたDXを社内へ広げ、現場の抵抗や組織上の壁を乗り越えた過程を紹介する。堀場製作所の栗田英正氏はDXを目的化しない投資判断を取り上げ、SANMATSU、有川製作所、テルミックなどの経営者は、教育や人材、生産性向上に関する実践例を共有する予定だ。プログラムは、初日の技術活用から2日目の人材育成、最終日の組織改革へと段階的に論点を広げ、DXを全社的な取り組みに発展させる道筋を描いている。


人手不足で高まる技能継承の重要性

2026年版ものづくり白書によると、国内製造業の就業者数は2024年の1,046万人から2025年には1,033万人へ減少した。中小企業の従業員数過不足DIも、2025年の製造業はマイナス17.9となり、人手不足の状態が続いている。限られた人員で生産体制を維持するには、設備やデジタル基盤への投資と並行して、熟練者が持つ知識や技能を次世代へ移す仕組みを整える必要がある。

白書にも引用された労働政策研究・研修機構(JILPT)の調査は、従業員30人以上の製造業4,342社から有効回答を得た。技能継承を重視する企業は91.1%に上ったが、技能継承が「うまくいっている」「ややうまくいっている」と答えた企業は合計33.3%だった。将来の技能継承に不安を感じる企業も85.5%を占め、その要因として熟練技能者の高齢化・退職、若手の採用難、中堅従業員の不足が挙げられている。

デジタル技術の活用目的として「技能継承の円滑化」を挙げた企業は21.7%だった。活用手段はデジタル手順書・電子マニュアルが57.2%、動画によるマニュアル作成・共有が41.7%、AIが35.1%となっている。活用企業が認識する効果では、技能の見える化・標準化が77.8%、教育時間の短縮が55.4%を占めた。人手不足への対応と技能継承を同時に進めるうえで、デジタル技術が現場教育を支える選択肢になっていることが分かる。


導入後の運用と成果の測定が焦点に

技能継承を重視する企業が9割を超えるのに対し、順調に進んでいる企業は約3分の1にとどまる。この差は、課題を認識することと、実際に組織を動かすことの間に隔たりがある状況を示している。AIやセンサーから得たデータも、更新を担う担当者や教育への組み込み方が定まらなければ、継続的な業務改善にはつながりにくい。製造業DXでは、導入する技術の選定とともに、運用体制や人材育成まで含めた設計が求められている。

IMPROVE 2026の価値は、各社の成果に加え、そこへ至るまでの合意形成や運用体制、効果の測定方法を共有できるかにある。作業時間や品質、設備保全、教育期間、技能継承の変化を具体的に示せれば、来場企業も自社の課題に応じた導入範囲や優先順位を検討しやすくなる。

大手メーカーによる全社展開と、中小製造業が限られた経営資源で進める実践を同じ企画内で扱うことで、企業規模や設備環境によるアプローチの違いも見えやすくなる。成功を支えた条件や導入後に生じた課題をどこまで掘り下げ、ほかの製造現場にも応用できる形で提示できるかが、9月30日から始まる議論の焦点となる。


公式発表:エバーリッジ PR TIMES

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