
Try GalaxyでGalaxy Z Fold8などを疑似体験
サムスン電子ジャパンは2026年8月13日、Galaxyの機能を手持ちのスマートフォンで疑似体験できるWebアプリ「Try Galaxy」をアップデートし、日本語版の提供を開始した。最新の折りたたみスマートフォン「Samsung Galaxy Z Fold8 Ultra」「Galaxy Z Fold8」「Galaxy Z Flip8」に対応し、Galaxy AIやOne UI 9.0の操作をAndroidスマートフォンやiPhoneから試せる。
Try Galaxyは、GalaxyのOSやアプリ、カメラ関連機能などをスマートフォン上でシミュレーションする無料のWebアプリだ。SamsungはFold8 Ultra、Fold8、Flip8を8月7日に国内投入しており、新製品の発売直後に疑似体験環境も更新することで、Galaxyを所有していないユーザーにも新機種の操作感やソフトウェア体験を提示する体制を整えた。
Fold8の画面変化を3Dで再現
アップデートでは、Galaxy Z Fold8 Ultra、Galaxy Z Fold8、Galaxy Z Flip8を360度回転させ、拡大や展開、カラー変更を試せる3D体験を追加した。Galaxy Z Fold8では10:16のカバー画面と4:3のメインディスプレイを再現し、メイン画面の横開き・縦開きやカバー画面など、複数の表示状態を切り替えて確認できる。
折りたたみスマートフォンは、端末を開いた際の画面比率や情報量、アプリ表示が一般的なスマートフォンと大きく変わるため、数値上のスペックだけでは実際の利用場面をイメージしにくい。そこで3D表示と画面切り替えを組み合わせることで、端末を開いたときに表示がどう変化し、大画面をどのように使えるのかを、購入前の段階から視覚的に把握できるようにしている。
Galaxy AIも操作の流れまで体験
Galaxy AI関連では、動画から人物を選択すると被写体を自動追跡し、指定した画面比率に合わせて構図を調整する「マイファンカム」を疑似体験できる。人物を選び「Follow」を押すと対象を中心とした映像が構成されるため、AI機能の名称や説明を読むだけの場合と比べ、実際の操作手順や利用場面を理解しやすい。
加えて、手振れを抑える「水平ロック」や「ナイトグラフィービデオ」「クリエイティブスタジオ」など、One UI 9.0に関連する機能も体験対象となった。Samsungは2026年3月にもGalaxy S26シリーズに合わせてTry Galaxyを更新しており、当時の125カ国・25言語、累計8,100万以上から、Fold8世代では125カ国・26言語、累計9,900万以上へと利用規模を広げている。
スマホ市場縮小の一方で伸びる折りたたみ端末
こうした体験施策の強化には、スマートフォン市場の構造変化も重なる。IDCは2026年の世界スマートフォン出荷台数を前年比13.9%減の10億9,000万台と予測する一方、折りたたみスマートフォンについては前年比20%の成長を見込んでおり、市場全体が縮小する中でも成長余地の残るカテゴリーとして位置付けている。
折りたたみ市場の内部でも構成は変化しており、Counterpoint Researchは世界出荷に占めるブック型の比率が2025年の52%から2026年には約65%へ上昇すると予測する。これまでのような形状の目新しさに加え、大画面を生かした生産性やマルチタスク、ソフトウェア連携といった実用面が評価軸として強まり、メーカー各社にはハードウェア性能と利用体験の双方を分かりやすく示すことが求められている。
競争軸はハードウェアから「体験の伝え方」へ
ブック型折りたたみ端末では、Samsungに加えてGoogleやHonorなども製品展開を広げており、薄型化や軽量化、カメラ性能といったハードウェア競争は一段と激しくなっている。その一方で、各社の基本性能が底上げされるほど、ユーザーが実際にどのような場面で大画面やAIを使えるのかというソフトウェア側の差が、製品選択に与える影響も大きくなる。
この点でTry Galaxyは、単にGalaxyの画面を再現するプロモーションツールにとどまらず、Foldシリーズ特有の画面遷移やGalaxy AIの利用手順を、他社製スマートフォン上で事前に体験させる役割を担う。折りたたみ端末への乗り換えで生じやすい「使い方が分かりにくい」という心理的な障壁を下げながら、ハードウェア以外の価値を訴求できる点は、競争が進むプレミアム市場で無視できない要素となる。
9900万ダウンロード、販売前からGalaxy体験を提示
Try Galaxyは2022年の導入以降、世界125カ国・26言語に対応し、累計9,900万以上のダウンロードを記録している。折りたたみ端末は一般的なスマートフォンと端末形状や画面の使い方が大きく異なり、高価格帯に位置する製品も多いため、購入前に操作イメージを持てる環境は、製品理解を深めるうえで一定の役割を持つ。
スマートフォン市場全体の成長が鈍る中、折りたたみ分野では端末性能そのものに加え、「折りたたむことで何が変わるのか」「AIが実際の操作をどう補助するのか」を伝える力も競争力の一部になりつつある。Fold8シリーズの発売に合わせたTry Galaxyの更新は、実機を手に取る前からGalaxyの利用体験に触れてもらい、ソフトウェアまで含めた製品価値を訴求しようとするSamsungの販売戦略の一端と見ることができる。
公式発表:Samsung

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