
ロボタクシー向けリーズニングモデルを拡張
AIとアクセラレーテッドコンピューティングを手掛けるNVIDIAは2026年6月1日、レベル4のロボタクシー開発に向けたリーズニングベースのVLA(視覚・言語・行動)モデル「NVIDIA Alpamayo 2 Super」を発表しました。日本語版の発表は6月3日に公開されています。
Alpamayo 2 Superは320億パラメーターを備えるオープンなリーズニングVLAモデルで、運転スタック全体にわたるリーズニング、計画、行動を支援するモデルとして位置づけられています。NVIDIAは、まれな交通状況や複雑な運転場面に対応するため、モデルが判断理由を説明できるリーズニング型の自動運転開発を進めています。
360度認識やMeta-Action出力に対応
Alpamayo 2 Superは、従来の100億パラメーター世代から320億パラメーターへ拡張されました。NVIDIAによると、ロングテールシナリオでのリーズニング、3D空間理解、軌跡予測の向上を狙ったモデルです。
新機能として、前方中心のカメラ認識から、前方・側方・後方を含む360度の状況認識へ拡張しています。また、進行譲歩、車線変更、停止などの高次の運転判断を示す「Meta-Action」出力にも対応し、下流の経路計画に使える判断情報を提供します。
AlpaGymやOmniDreamsも同時発表
NVIDIAはAlpamayo 2 Superとあわせて、閉ループ強化学習フレームワーク「AlpaGym」や、フォトリアルな自動運転シナリオ生成向けの世界基盤モデル「OmniDreams」も発表しました。AlpaGymは、シミュレーション内でモデルの運転判断が環境に与える影響を反映しながら学習させる仕組みです。
OmniDreamsは、まれな交通状況やロングテールシナリオを大規模に生成するためのモデルとして位置づけられています。NVIDIAは、Omniverse NuRecを使ったNeural Reconstructionも示しており、実際の走行データをフォトリアルな3Dシーンとして再構築し、車両ごとのセンサー構成に合わせたシミュレーションへ活用できると説明しています。
モデル重みはHugging Faceで今夏提供予定
Alpamayo 2 Superは、推論コードがGitHubで、モデル重みがHugging Faceで2026年夏に公開される予定です。NVIDIAは同モデルを、車載環境で動作する小型モデルへ知識蒸留するための教師モデルとしても位置づけています。
今回の発表は、NVIDIAがロボタクシー向けの自動運転開発を、オープンモデル、シミュレーション、実走行データ、車載計算基盤まで含む一連の開発環境として整備する動きといえます。今後は、Alpamayo 2 Superの正式公開時期や開発者による利用範囲に加え、同モデルから知識蒸留された小型モデルが、NVIDIAの自動運転車向けプラットフォーム「DRIVE Hyperion」や車載AIコンピューター「DRIVE AGX Thor」でどのように活用されるかが確認点になります。

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