
始動5カ月でゲーム市場の大型イベントへ
サンリオのゲームブランド「Sanrio Games」が、2026年9月17日から21日まで幕張メッセなどで開催される「東京ゲームショウ2026」に出展する。一般展示ブースでは「サンリオ パーティランド」「Sanrio Kawaii Me Live!」「フラガリアメモリーズ Color of Wishes」の3作品を展開し、試遊やステージイベントを通じてゲーム事業の具体像を示す。
Sanrio Gamesが始動したのは2026年4月で、ブランド立ち上げから約5カ月で東京ゲームショウへの出展を迎える。10月29日には第1作「サンリオ パーティランド」の発売を控えており、これまで事業構想やラインアップを発表してきた段階から、実際のゲーム体験をユーザーへ届ける段階へ移る時期と重なる。
会場では一般展示に加えて、ファミリーゲームパークにも「サンリオ パーティランド」を出展する。業界関係者が集まるビジネスデイと、家族連れを含む幅広い来場者が訪れる一般公開日の双方で作品を訴求する構成となっており、Sanrio Gamesがゲームブランドとして接点を広げる場になりそうだ。

145以上のキャラクターをゲームの接点に
「サンリオ パーティランド」は、Nintendo SwitchとNintendo Switch 2向けのパーティゲームで、サンリオキャラクターが暮らす街を舞台にオリジナルアバターを作成し、45種類以上のミニゲームや3種類のボードゲーム、着せ替え、シール集め、魚釣りなどを楽しめる。登場するサンリオキャラクターは、パートナーとして選べる16キャラクターを含め145以上にのぼる。
開発陣は過去の取材で、ハローキティをはじめとする長年親しまれてきたキャラクターから比較的新しいキャラクターまで、幅広い年代から登場キャラクターを選定したと説明している。450以上のキャラクターを抱えるサンリオにとって、ゲームは人気キャラクターの露出を広げる場にとどまらず、これまで接触機会の少なかったIPと新たなユーザーを結び付ける手段にもなり得る。
その考え方はゲームシステムにも反映されている。ミニゲームは「みんななかよく」をテーマに協力型を中心としており、キャラクターの知名度を前面に出すだけの設計とは異なる。サンリオが長年掲げてきた価値観を遊び方へ落とし込めるかは、第1作が単なるIPゲームを超えて独自性を築けるかを見るうえで重要なポイントになる。

ライセンス中心から自社パブリッシングへ
サンリオはこれまでもキャラクターライセンスを通じてゲーム分野に関わってきたが、Sanrio Gamesでは自社パブリッシングを軸に、継続的にゲームを送り出す体制へ踏み込んだ。同社は2029年3月までに10タイトル程度を展開する計画を掲げており、ゲームを個別商品の一つとして扱うのではなく、IP事業を広げる新たな事業領域として育てる姿勢を鮮明にしている。
その狙いはゲーム内の売上だけに置かれていない。ゲームを通じてキャラクターとの接触時間を増やし、そこで得た認知や愛着をグッズ、店舗、テーマパークなど既存事業へつなげる構想が示されているほか、物理的な地域制約を受けにくいデジタルコンテンツとして海外ユーザーとの接点を拡大する役割も期待される。
ラインアップも一つのジャンルに偏らない。「サンリオ パーティランド」に続き、2027年にはスマートフォン向けリズム&ダンスゲーム「Sanrio Kawaii Me Live!」を予定し、「フラガリアメモリーズ Color of Wishes」もゲーム展開を進める。複数のジャンルとユーザー層を横断することで、各IPに適したゲーム体験を探りながら事業領域を広げる姿勢が見えてきた。

キャラクター人気の先に問われるゲームの完成度
東京ゲームショウ2026では9月17日、サンリオ、PARCO、東映が参加する「異業種からの挑戦~サンリオ、PARCO、東映が語るゲームパブリッシング事業の狙い」と題した主催者講演も予定されている。異業種企業がゲームパブリッシングへ相次いで参入するなか、世界的なキャラクターIPを持つサンリオが、その資産を継続的なゲーム事業の成長へどう結び付けるかは業界側にとっても関心の高いテーマとなる。
ただし、強力なIPを持つことがゲームとしての長期的な支持を保証するわけではない。キャラクターへの愛着を入口にユーザーを集めることはできても、ブランドを継続的に成長させるには、作品ごとに遊びそのものの完成度を示す必要がある。「サンリオ パーティランド」が協力型の遊びを前面に出しているのは、既存IPの認知度に依存せず、「サンリオだから成立するゲーム体験」を作ろうとする試みとして捉えられる。
10月には第1作の発売、その先には複数タイトルの投入が控える。東京ゲームショウ2026は、サンリオが持つ450以上のキャラクター資産をゲームという体験へ変換し、それを長期的な事業価値へつなげられるかを示す最初の大きな機会となる。
公式発表:サンリオ PR TIMES

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