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SBI VCトレード、JPYSCに年率3%の貸出運用 円資産の需要獲得へ用途を拡大

センチメンタルな岩狸

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サムネ


発行から約3週間でレンディングを導入

SBI VCトレードは7月13日、信託型円建てステーブルコイン「JPYSC」を対象とした国内初の貸出サービス「JPYSCレンディング」の申込みを、2026年7月16日から受け付けると発表しました。実際の貸出は7月23日に始まり、初回募集では12週間満期、年率3%の利用料率を設定します。

JPYSCは、SBIホールディングスとStartale Groupが共同開発し、SBI新生信託銀行が発行する円建ての電子決済手段で、6月24日からSBI VCトレードの口座内で先行提供されています。発行から約3週間で貸出機能を追加することから、同社はJPYSCの用途を保有や売買にとどめず、早期に資産運用へ広げることで、口座内に継続して資金を置く理由を整えようとしているとみられます。


年率3%を入口に預金資金の需要を取り込む

利用者は保有するJPYSCをSBI VCトレードへ一定期間貸し出し、満期時に元の数量と利用料をJPYSCで受け取ります。通常募集でも12週間満期を基本として年率1~3%程度での提供を予定していますが、利用料率は市場環境に応じて変動し、新規募集が停止される場合もあります。

初回に設定される年率3%は、一般的な円定期預金と比較されやすい水準です。WebX2026では、SBI VCトレードの近藤智彦社長が、銀行に置かれている資金の新たな受け皿になり得るとの考えを示し、Startale Groupの渡辺創太CEOも、円建てステーブルコインは決済に先行して資産運用分野に機会があるとの見方を語りました。こうした発言を踏まえると、まず利回りを通じて保有需要を作り、その後の決済や外部流通へつなげる展開が想定されます。


利回りと引き換えに資産拘束と信用リスクを負担

一方、年率3%は利用者がSBI VCトレードへJPYSCを貸し出す消費貸借契約の対価であり、銀行預金とは保護条件が異なります。契約期間中は対象資産の売却や譲渡、担保設定ができず、中途解約も原則として認められないため、利用者は12週間にわたって資産を動かせない状態になります。

さらに、貸し出されたJPYSCは資金決済法に基づく分別管理の対象から外れ、SBI VCトレードが破綻した場合には、全部または一部が返還されない可能性があります。受け取った利用料も雑所得として総合課税の対象となるため、表示された年率を評価する際には、資産の拘束期間や事業者の信用リスクに加え、税引き後の収益まで確認する必要があります。


外部流通を待たず口座内の利用実績を積み上げ

JPYSCは将来的なパブリックチェーン上での流通を目指していますが、提供範囲はSBI VCトレードの口座内に限られており、外部ウォレットへの出庫には対応していません。外部流通を実現するには、関係法令や税務実務上の整理に加えて監督当局の確認が前提となるため、レンディングはその準備を進める間にもJPYSCの利用機会を確保する役割を担います。

初回募集でどの程度の資金が集まるかは、円建てステーブルコインに対する運用需要を測る一つの指標になります。ただし、開始時の年率3%から通常水準へ移行した後も需要を維持できるか、さらに外部移転が可能になった段階で決済や他の金融サービスへ用途を広げられるかが、JPYSCの定着に向けた次の焦点となります。


公式発表:SBI VCトレード

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