
AI教育プログラムの修了証をデジタル化
近畿大学工学部は4月14日、ITサービスを手がけるサイバーリンクスと連携し、「数理・データサイエンス・AI教育応用基礎プログラム」で、ブロックチェーン技術を活用したデジタル修了証の運用を開始すると発表しました。運用開始は2026年4月下旬の予定です。
対象となるのは、文部科学省の「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度(応用基礎レベル)」に対応した同プログラムの修了証です。発行対象は2025年度以降の修了者で、2025年度の修了者45名については2026年3月31日付で発行されます。実際の発行は、システム運用開始時期の都合により4月下旬以降になるとしています。
数理・データサイエンス・AI教育は、大学教育でも重要性が高まっている分野です。修了証をデジタルで発行することで、学生は就職活動や進学、各種申請の場面で、修了実績をオンライン上で提示しやすくなります。
CloudCertsで真正性確認とペーパーレス化に対応
発行には、サイバーリンクスのデジタル証明書発行サービス「CloudCerts(クラウドサーツ)」を採用します。修了者には個別に修了証URLがメールで通知され、スマートフォンやパソコンから修了証を確認できる仕組みです。
CloudCertsは、証明書の情報を暗号化し、ブロックチェーンに記録することで、改ざんの確認や真正性の検証をしやすくするサービスです。公式発表では、提出先企業が偽造の有無を即座に確認できる点も説明されています。紙の修了証を提出・確認する流れに比べ、学生側と確認する側の双方で手続きの負担を抑えやすくなります。
また、CloudCertsは学修歴証明書、検定認定証、製品保証書などの発行にも活用できるサービスとして案内されています。OpenBadgesの仕様を内包するブロックチェーン証明書規格「Blockcerts」に準拠しており、教育分野におけるデジタル証明書の発行基盤として利用できる点も特徴です。
大学DXの一環として証明書発行を効率化
近畿大学では、完全インターネット出願、学内キャッシュレス化、学費納入のペーパーレス化、外国語課外講座でのデジタル証明書導入など、学内手続きのデジタル化を進めています。今回の工学部でのデジタル修了証導入も、こうしたDX・ペーパーレス化の流れに位置付けられます。
大学の証明書は、学生本人が取得して提出する場面に加え、企業や外部機関が真偽を確認する場面でも使われます。ブロックチェーンを活用したデジタル修了証は、紙の保管や郵送、目視確認に頼る部分を減らし、オンラインで確認しやすい証明手段として導入されます。
教育機関で発行される証明書のデジタル化は、学生の利便性向上、事務作業の削減、環境負荷の低減につながります。近畿大学工学部の取り組みは、AI教育プログラムの修了実績をより扱いやすい形で証明する事例となります。
公式発表:近畿大学

コメント