
ステーブルコイン発行者に顧客識別義務
米金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)、通貨監督庁(OCC)、連邦準備制度理事会(FRB)、連邦預金保険公社(FDIC)、全国信用組合管理機構(NCUA)は2026年6月18日、GENIUS法に基づき、決済ステーブルコイン発行者向けの顧客識別プログラム(CIP)規則案をFederal RegisterのPublic Inspectionで公表しました。
規則案は、許可済み決済ステーブルコイン発行者(PPSI)を銀行秘密法(BSA)上の金融機関として扱い、顧客の本人確認や記録保存などを含む有効なCIPの整備を求める内容です。Federal Registerへの正式掲載は6月22日予定で、意見募集期間は掲載日から60日間とされています。
本人確認、記録保存、リスト照合を義務化へ
規則案では、PPSIに対し、AML/CFTプログラムの一部として、文書化されたCIPを整備・維持することを求めています。顧客の氏名、生年月日または法人設立日、住所、識別番号などを取得し、リスクに応じた方法で本人確認を行う仕組みを設ける案です。
本人確認の方法には、政府発行書類などを使う確認に加え、非書類ベースの確認方法も含まれます。本人確認が完了しない場合に口座開設を認めるか、利用を制限するか、口座を閉鎖するかといった対応方針も、CIPに盛り込む必要があります。疑わしい取引報告が必要になる場合の判断手順も対象です。
また、顧客情報や確認記録の保存、政府が指定するテロリスト等リストとの照合、本人確認目的で情報を取得することを顧客へ通知する手続きも求められます。法人など個人以外の顧客については、リスクに応じて、口座を支配・管理する個人に関する情報の取得も論点になります。
GENIUS法実装の一環
GENIUS法は、米国で決済ステーブルコインの発行や監督に関する連邦規制の枠組みを定めた法律です。同法はPPSIをBSA上の金融機関として扱い、マネーロンダリング対策、制裁対応、顧客識別、デューデリジェンスなどに関する義務を課しています。
今回のCIP規則案は、ステーブルコイン発行者が直接取引する顧客や、発行・償還の手続きに関わる利用者をどのように確認するかを具体化するものです。正式ルール化後は、発行者の口座開設手続きや直接発行・償還の運用に、本人確認、記録保存、リスト照合の手順を組み込む対応が求められる見通しです。
公式発表:FinCEN

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