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アライドアーキテクツ、オンチェーン運用の提携先評価にAI活用へ Nyx Foundationと契約

サムネ


企業が採用するシステムの耐性を検証

アライドアーキテクツは2026年5月15日、一般社団法人Nyx Foundationとパートナーシップ契約を締結したと発表しました。両者は、ブロックチェーン上で利用する資産運用システムを対象に、AIエージェントによるセキュリティ耐性評価の共同研究を予定しています。企業がオンチェーンの運用サービスや技術パートナーを選ぶ際、候補となるシステムを攻撃シミュレーションで調べ、その結果を選定に生かす構想です。

アライドアーキテクツは、マーケティング分野でAIを活用する事業に加え、オンチェーン経済圏を対象とした「資産AX事業」を進めています。ステーブルコインやRWAなどの活用を検討する企業にとっては、どのサービスを使うかという選択とともに、資産を預けたり運用したりする仕組みの安全性をどう見極めるかが重要になります。今回の提携は、その選定過程に技術的な検証を組み込もうとする取り組みです。

共同研究の成果は、資産AX事業で構想するAIによる情報分析・監視支援の機能に反映する予定です。候補先に関する情報を集めて比較する作業と、システムの耐性を試す作業をつなげれば、企業は提携先を選ぶ際に複数の角度から検討できます。もっとも、研究の対象となるのはシステムのセキュリティ耐性であり、資産運用の収益や市場価格を予測する仕組みとして発表されたものではありません。


ASCONのAIエージェントで攻撃を模擬

検証環境として使う計画なのが、Nyx FoundationのAIエージェント・コンペティション「ASCON」です。発表によると、ASCONで稼働する100体超のAIエージェントを活用し、過去の大型ハッキングで使われた手口を基に、候補システムへ複数の角度から攻撃を模擬します。対象は、日本企業が提携や採用を検討するオンチェーン資産運用サービスです。

両者が示した流れでは、まず評価する候補システムを選び、AIエージェントによる攻撃シミュレーションを行います。その結果から耐性スコアと脆弱性レポートを作成し、発見した弱点や経済的な攻撃シナリオを企業に伝える構想です。単にシステムの仕様を読む作業にとどめず、テスト環境で起こり得る攻撃を試し、その結果を提携先の検討につなげようとしています。

こうした検証で読者が気になるのは、スコアが高ければ安全と言い切れるのかという点でしょう。攻撃シミュレーションは、想定した条件の下で弱点を探る手段であり、結果の意味は対象システムや試した攻撃の範囲によって変わります。企業が活用する際には、点数だけを取り出すより、どのような攻撃を試し、何が見つかったかをレポートと併せて読むことが重要になると考えられます。


資産AX事業で進めてきたAI活用との関係

アライドアーキテクツは同年2月、トレーディング支援AIを開発するAlphaX Technologiesとの提携と、暗号資産関連事業を担う国内子会社の設立方針を発表しました。AlphaXとの取り組みでは、暗号資産市場の情報収集・分析を自社の運用に生かし、将来的には日本企業向けの支援にも展開することを検討するとしています。

これに対し、Nyx Foundationとの共同研究が扱うのは、運用先や技術パートナーとなり得るシステムの耐性です。市場で何が起きているかを調べる機能と、資産を扱う仕組みにどのような弱点があり得るかを調べる機能は、企業がオンチェーン運用を検討するうえで異なる役割を持ちます。同社がNyx Foundationをセキュリティ耐性評価の基盤パートナーと位置付けた背景には、情報分析に加え、提携先の選定まで支援範囲を広げる狙いがあります。

Nyx Foundationは、イーサリアムの形式検証とセキュリティを専門とする日本の私設研究機関です。今回の共同研究では、その専門性とASCONのエージェント環境を、企業向けの評価機能へどう結び付けるかが問われます。研究機関の活動を個別企業のパートナー選定に応用する点も、この提携を読むうえでの要点です。


評価結果を企業の選定にどう生かすか

企業がオンチェーン資産運用へ進む際には、価格変動への対応に加え、利用するシステムや提携先の選定も避けて通れません。アライドアーキテクツは、知識、実務、信頼を参入時の課題として挙げ、今回の研究を「どの技術や相手を信頼できるか」という問題に結び付けています。攻撃シミュレーションの結果を企業が理解し、実際の選定に使える形で示せるかが、研究の実用性を左右しそうです。

次に注目されるのは、ASCONでの検証から得たスコアやレポートを、資産AX事業の機能としてどう提供するかです。評価するシステムの範囲や結果の伝え方が具体化すれば、AIを使った耐性評価が、オンチェーン運用に参入する企業の提携先選びにどの程度役立つかも見えてきます。


公式発表:アライドアーキテクツ公式サイト

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