
上院銀行委がクラリティ法案を5月14日に審議
米上院銀行・住宅・都市問題委員会は5月14日午前10時30分(米東部時間)、暗号資産市場構造法案「Digital Asset Market Clarity Act of 2025(CLARITY法案、H.R.3633)」を扱うエグゼクティブセッションを開きます。公式日程では、会場をダークセン上院オフィスビル538号室とし、同法案を検討対象にすると明記されています。
同法案は2025年5月29日に下院で提出され、2025年7月17日に294対134で下院を通過しました。その後、2025年9月18日に上院で2回読会を経て、上院銀行委員会へ付託されています。5月14日の会合は、法案本文や修正案を委員会内で審議するマークアップにあたります。
SECとCFTCの役割分担を定める法案
CLARITY法案は、米国のデジタル資産市場で論点となってきた、証券取引委員会(SEC)と商品先物取引委員会(CFTC)の管轄を整理する市場構造法案です。Congress.govの要約では、ブロックチェーンに価値を依拠する「デジタル商品」について、CFTCが取引所、ブローカー、ディーラーなどを原則として監督する枠組みが示されています。
一方で、証券に該当するデジタル資産や、代替取引システム(ATS)、証券取引所、一定のブローカー・ディーラーが関わる取引では、SECの権限も残ります。法案には、取引監視、記録管理、顧客資産の分別管理、マネーロンダリング対策に関する規定も含まれており、単に暗号資産を商品扱いに寄せる内容ではなく、監督機関ごとの役割を整理する点が中心になります。
ステーブルコイン報酬と今後の手続きが焦点
直近の調整点の一つは、ステーブルコイン報酬の扱いです。ステーブルコインを保有しているだけで得られる預金利息型の利回りを制限しつつ、決済、送金、取引など実際の利用行動に結びつく報酬をどう扱うかが争点になっています。金融業界団体は5月8日、上院銀行委員会の幹部に対し、利回り条項の技術的修正を求める書簡を送っています。
委員会で前進しても、法案成立には上院本会議での採決、上院農業委員会の所管部分との調整、下院通過版との整合が残ります。米国で暗号資産関連サービスを展開する事業者にとっては、SECとCFTCの境界、ステーブルコイン報酬、DeFi(分散型金融)関連サービスの扱いが、登録や開示、サービス設計に関わる確認点になります。

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