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U.S.バンク、独自ステーブルコイン「USBDC」で越境送金を実証 Stellarと銀行基盤を接続

センチメンタルな岩狸

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サムネ


北米・欧州間で実取引を実施

米銀行大手のU.S.バンクは2026年9月9日、独自の米ドル連動型ステーブルコイン「USBDC」を使い、北米と欧州にある同行組織間で実取引を伴う越境送金の実証を完了したと発表しました。取引にはパブリックブロックチェーンのStellarが使われています。USBDCは同行が独自に発行する通貨で、名称が似ているCircleの「USDC」とは異なります。

実証では、USBDCの発行から送金、償還までの流れに加え、資産の凍結やクローバック機能も検証しました。これらの処理を支えたのが、同行の社内開発による「Digital Asset Platform」です。トークン化資産の発行・管理・移転を担う同基盤を、財務、リスク管理、コンプライアンス、業務運用の各システムと連携させ、銀行内部の管理手続きを保ちながらオンチェーンで価値を移転しました。

送金対象は同行内に限られているものの、テスト環境で通貨を発行する段階から、既存の銀行システムを介して北米・欧州間の実取引を処理する段階へ進みました。技術的な送金性能と銀行業務に必要な管理機能を一連の流れで検証した点が、これまでの発行テストからの前進となります。


発行テストを銀行業務へ接続

資産の凍結やクローバックが検証項目に入った背景には、パブリックチェーンを銀行業務に利用するうえで、誤送金や不正取得、規制上の措置に対応する必要があります。クローバックでは、発行者が対象資産を保有者の残高から回収して消却する一方、取引履歴自体はチェーン上に残ります。資産凍結と組み合わせることで、公開ネットワーク上でも発行者が一定の管理権限を保てる仕組みです。

U.S.バンクは2025年10月8日、Anchorage Digital Bankが発行する決済用ステーブルコインの準備資産カストディを担うと発表し、同月15日にはステーブルコイン発行、暗号資産カストディ、資産のトークン化、デジタル送金を統括する「Digital Assets and Money Movement」組織を設置しました。翌11月にはStellar Development Foundation、PwCと進める独自ステーブルコインの発行テストを公表し、本人確認や資産の凍結、クローバックなど、規制下の金融サービスに求められる機能を検討していました。

こうした取り組みを通じ、同行は第三者が発行するステーブルコインの準備資産管理と、自社通貨の発行・移転基盤を並行して整えてきました。USBDCによる越境送金は、これまで蓄積してきたカストディ、決済、コンプライアンスの機能を自社の銀行業務へ集約し、実取引で動かした事例と位置付けられます。


銀行主導のステーブルコイン競争が進展

米国では2025年に成立したGENIUS Actにより、決済用ステーブルコインの発行者や準備資産、償還に関する連邦規制の枠組みが整いました。制度面の不確実性が薄れるなか、Goldman SachsやBank of America、Citigroupなどを含む21の金融機関も、2027年前半の米ドル連動型ステーブルコイン発行を目指しています。

銀行系の先行例としては、仏ソシエテ・ジェネラルの子会社SG-FORGEが、EthereumやSolanaなどのパブリックブロックチェーン上で「USD CoinVertible」を展開しています。銀行が発行に関与するデジタル通貨が広がるなか、U.S.バンクの取り組みは、米国の大手銀行が独自の発行基盤を既存システムと接続し、同行内ながら北米・欧州間の実取引まで進めた事例として注目されます。

同行はUSBDCの応用先に、流動性管理、担保移転、越境トレジャリー業務を挙げています。複数地域に保有する資金や担保を迅速に動かせるようになれば、企業は拠点間の資金配分や決済待ちに伴う流動性負担を抑えられる可能性があります。今後はUSBDCを継続的な企業取引へ組み込み、銀行口座や外国為替、既存の国際送金網と連携させながら、処理時間やコストの削減効果を実務で示す段階に移ります。


公式発表:USバンク

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