
Hashed Open FinanceがMarooのパブリックテストネットを公開
Web3ベンチャーキャピタルHashedのフィンテック子会社であるHashed Open Financeは5月7日、韓国ウォン連動型ステーブルコイン経済向けのレイヤー1ブロックチェーン「Maroo」のパブリックテストネットを公開しました。外部の開発者だけでなく、銀行、フィンテック企業、AI開発者も参加できる公開環境として提供されます。
Marooは、韓国ウォン建てステーブルコイン経済向けに設計された基盤で、規制対応、監査可能性、プライバシー保護を組み込みながら、一般利用と金融機関向けの実務を同一チェーン上で扱うことを想定しています。
Open PathとRegulated Pathを同一チェーン上で運用
Marooは、誰でも利用できる「Open Path」と、事前確認が必要な取引向けの「Regulated Path」を分けつつ、同じチェーン上で運用する設計です。これにより、一般ユーザー向けの利用と、規制対応が必要な金融サービスを同時に検証できるようにしています。
さらに、Programmable Compliance Layer(PCL)を通じて、KYC確認、送金上限、ブラックリスト判定、時間ベースの取引量制限、AIエージェント取引の制御などをオンチェーンで適用します。ルールに適合しない取引は、実行時にブロックされる設計です。
AIエージェント向けのウォレット基盤も用意
Marooでは、AIエージェント向けのウォレット基盤「Maroo Agent Wallet Stack(MAWS)」も公開されました。MAWSはERC-8004に基づき、AIエージェントごとにオンチェーンIDを持たせ、ユーザーが定めた範囲内で自律的に取引できるようにする仕組みです。
MAWSは、Model Context Protocol(MCP)、Claude skills、Gemini CLI、Cursorといった開発ツールとも連携します。AIエージェントが金融取引に参加する場面を見据えつつ、利用者は異常を検知した際に権限をすぐ取り消せるようになっています。
取引手数料はKRW建てテストトークンで処理
テストネット上の取引手数料は、ウォン建てテストトークン「OKRW」で支払います。これにより、利用者は変動の大きい暗号資産を保有しなくてもテスト環境を試せます。KYCを含む実証デモも用意されており、韓国のメッセージング大手カカオを用いたKYC統合デモも案内されています。
Hashed Open Financeは今後、より高度なプライバシー機能を追加し、セキュリティ監査を経てメインネットを公開する方針です。Marooは、ウォン建てのデジタル金融基盤を韓国から設計する取り組みとして、銀行、フィンテック企業、AI開発者による実装検証の場になることを目指します。

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