
抽選で100名に1,000JPYCを配布
ハウス食品グループ本社は9月8日、デジタルウォレットを活用した「JPYCおすそわけキャンペーン」を開始したと発表しました。実施期間は9月27日23時59分までで、応募者の中から抽選で100名に、日本円連動型ステーブルコイン「JPYC」1,000JPYC(1,000円相当)を贈ります。
応募者は特設サイトからスマートフォン向けの「HashPort Wallet」にログインし、キャンペーンの応募用SBTを取得します。大阪・関西万博に関連してハウス食品グループが実施したキャンペーンで、「りんごキッド」「カレーおじさん」「フルーチェさん」「マロニーちゃん」のSBTを取得していた利用者には、通常の10倍の当選確率が適用されます。
カレーや香辛料、加工食品などを展開するハウス食品グループは、万博期間中に配布したデジタル参加証を、終了後の販促施策へつなげました。SBTの保有履歴に応じて応募者を優遇し、JPYCをウォレットへ配布することで、万博を通じて生まれた生活者との接点を継続する狙いがあります。
万博の参加証に新たな用途
ハウス食品グループ本社は2025年4月、「EXPO2025デジタルウォレット」と連携し、グループキャラクターのSBTを配布する海外向けプロモーションを始めました。第1弾から第4弾まで展開されたキャンペーンでは、キャラクターをデザインしたSBTの取得者を対象に、万博入場券などが当たる抽選も実施されています。
SBTは他人への譲渡や売買ができないNFTの一種で、ウォレットに保有することでイベントやキャンペーンへの参加履歴を示せます。万博時にはプロモーションへの参加を記録する役割を担い、今回は保有者を優遇する条件として活用されました。過去の参加履歴に新たな価値を持たせ、同じ利用者との関係を後続施策へ引き継ぐ設計です。
ハウス食品グループは、2024年12月から2025年1月にかけても、商品購入や店舗利用でポイントをため、NFTのランクに応じて賞品へ応募できるWeb3プログラム「CURRY PASSPORT」を実施しました。万博でのSBT配布を経て、今回は円建てステーブルコインを特典に採用しており、同社のWeb3活用は参加記録の発行からデジタル上の価値提供へと範囲を広げています。
万博のウォレットを日常サービスへ継承
キャンペーンの技術面を支援するHashPortは、ブロックチェーンを活用したウォレットや企業向けサービスを手がける国内企業です。同社が開発に携わったEXPO2025デジタルウォレットのメインアプリとWeb3ウォレット機能は、万博終了後に「HashPort Wallet」へ引き継がれ、利用者が会期中に取得したSBTも新しいウォレットへ移行されました。今回の抽選は、この継承された保有記録を活用した施策となります。
HashPort Walletでは、万博後もポイントやステーブルコインを日常生活へ結び付ける取り組みが進んでいます。2025年末には、PontaポイントをJPYCなどのデジタル資産へ交換した利用者を対象とするキャンペーンを開始。2026年4月には、お好み焼き専門店「千房」の一部店舗でJPYC決済の実証実験を始め、決済利用者に店舗独自のSBTを付与しています。
千房の実証では、JPYCによる支払いとSBTに記録される来店履歴を組み合わせ、再来店促進や顧客施策への活用を検証しています。ハウス食品グループの取り組みではJPYCを抽選賞品として配布しており、万博向けに整備されたウォレットが、ポイント交換や店舗決済、企業キャンペーンへ用途を広げる流れの一つに位置付けられます。
JPYC受け取り後の利用が焦点
JPYCは、JPYC株式会社が資金移動業者として発行する日本円建てステーブルコインです。資金決済法上の電子決済手段に位置付けられ、1JPYCを1円として発行・償還する仕組みを採用しています。円換算額が分かりやすく、企業が設定した金額をウォレットへ直接届けられる性質は、キャンペーン特典として活用しやすい要素といえます。
今回の対象は100名、配布額は1人当たり1,000円相当です。この規模を踏まえると、万博時の参加者を再びウォレットへ呼び戻し、JPYCの受け取りを体験してもらう実証的な施策としての意味合いが強いでしょう。過去に取得したSBTの保有状況に応じて特典を変える仕組みを、食品メーカーの販促施策へ取り入れた点も注目されます。
今後は、当選者が受け取ったJPYCをどのように利用し、キャンペーン終了後もHashPort Walletを使い続けるかが焦点となります。JPYCの利用先や交換先が増え、商品購入や店舗利用と連動した特典へ発展すれば、SBTで参加履歴を管理し、ステーブルコインで還元する販促モデルが食品・小売分野へ広がる可能性があります。
公式発表:ハウス食品 PR TIMES

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