
USDsuiによる自動販売機決済を一般公開
実店舗向け決済インフラを手がけるINSPAYは7月10日、Suiブロックチェーン上のステーブルコインを使った自動販売機決済を、7月13日と14日に東京で開催される「WebX 2026」で公開すると発表しました。来場者は会場内のINSPAYブース「G-42」で、Sui Dollar(USDsui)を使って商品を選び、ウォレットから支払いを完了するまでの流れを体験できます。
同社はSuiの開発を主導する米Mysten Labsとも基本合意書を締結しており、Sui上のステーブルコインをINSPAYのリテール決済ネットワークへ統合したうえで、自動販売機を起点に飲食店や小売店舗、イベント会場へ利用範囲を広げる方針です。Web3関連イベントでは技術紹介やサービス展示が中心になりやすい中、実際の商品購入まで試せる構成にすることで、決済速度やウォレット操作が一般利用者にどのように受け止められるかを確認します。
ガス代用のSUIを準備せずに決済
決済にはSuiのノンカストディアルウォレット「Slush」を利用し、対応通貨にはUSDsuiやCircleが発行するUSD Coin(USDC)などが挙げられています。USDsuiは、Stripe傘下でステーブルコイン基盤を提供するBridgeが発行する通貨で、INSPAYはドル建て通貨による決済環境を整えながら、将来的には円建てステーブルコインへの対応も進める考えです。
Suiのガスレス送金を利用するため、利用者はネットワーク手数料を支払うためのSUIを別に用意する必要がなく、決済に使うステーブルコインだけで支払いを進められます。暗号資産決済では、対象通貨を保有していても手数料用トークンが不足すると送金できない場合があり、こうした操作が初めて利用する人の負担になってきました。INSPAYは1秒未満で取引が確定する設計と組み合わせることで、自動販売機でも一般的なキャッシュレス決済に近い感覚で利用できる環境を目指しています。
訪日客需要と店舗運用の両面を検証
INSPAYはWebX 2026での実証にあわせ、PoCプログラムへ参加する企業や事業者の募集も開始します。米ドル連動型ステーブルコインをウォレットから直接利用できるようになれば、海外で暗号資産を保有する訪日客は、日本円への交換や手数料用トークンの準備を減らした状態で支払える可能性があります。その利便性を実店舗で生かすには、既存の販売機器や決済システムへ円滑に接続し、店舗側の作業を増やさず運用できる仕組みも欠かせません。
ステーブルコイン決済が継続的に使われるためには、処理速度や操作性に加え、売上の精算、返金、会計処理、端末管理まで一連の流れとして整える必要があります。WebXのデモでは、一般利用者が説明を受けずに購入を完了できるかを確かめるとともに、参加事業者から得た意見を導入設計へ反映できるかが問われます。
公式発表:INSPAY PR TIMES

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