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Tether支援のUtexo ビットコイン上のUSDTで送金・交換・融資を接続へ

サムネ


10月中の発行を計画、事業者向け基盤を整備

CoinDeskは2026年10月2日、Tetherが支援するブロックチェーンインフラ企業Utexoが、米ドル連動型ステーブルコイン「USDT」を10月中にビットコイン上で発行する計画だと報じました。共同創業者のViktor Ihnatiuk氏への取材に基づくもので、取引情報の公開を抑えた送金や、ビットコイン(BTC)との直接交換、BTCを担保とする融資への活用を想定しています。

Ihnatiuk氏によると、UtexoはUSDTの発行と商標使用に関する商用ライセンスを取得しました。同社はAPIやSDK、クラウド基盤を通じて取引所、ウォレット、決済事業者への導入を支援する方針です。USDTの発行から利用者への提供までを既存サービスにつなぐことで、ビットコインをドル建て資産の送金・金融利用に活用する経路を広げようとしています。


Omniの利用縮小を経て、ビットコイン対応を再構築

USDTは2014年、ビットコイン上に構築されたOmni Layerを使って発行が始まりました。しかし、他のブロックチェーンでも利用できるようになり、多くの取引所が代替のネットワークを選ぶにつれて、Omni上での利用は減少しました。Tetherはこの経緯を説明し、2023年8月17日にOmni版USDTの新規発行を停止。その後、2025年9月1日を期限とする直接償還の終了方針を示し、同年8月にはウォレット間の移転を継続できる扱いとしました。

旧来の基盤への対応を縮小する過程で、Tetherは別の技術を使う展開を進めてきました。2025年1月には、Lightning Labsの「Taproot Assets」を用いてビットコインとライトニングネットワークへUSDTを導入する計画を発表し、同年8月には「RGB」への展開方針を公表しています。Utexoが採用するのはRGBであり、今回の発行計画は、ビットコイン上のUSDT利用を支える複数の取り組みの一つに位置付けられます。

Omniでの経験が示すのは、資産を発行する技術があっても、取引所やウォレットが採用するかによって利用の広がりが変わることです。Utexoは2026年3月にTetherなどが共同主導するラウンドで750万ドルを調達し、RGBやLightningの導入・運用に伴う複雑さをAPIで吸収する方針を説明しました。事業者が既存のサービスに組み込みやすい環境を整える点に、同社の役割があります。


取引情報の管理方法を変え、BTCの金融利用へ

RGBは、資産の移転を当事者側で検証する「クライアントサイド検証」を利用します。資産の所有権をビットコインの未使用トランザクション出力(UTXO)に結び付け、取引の詳細は当事者間で扱いながら、暗号学的な記録をビットコインに残す仕組みです。Utexoは公式資料で、公開台帳から企業の支払い情報が見えることを既存のステーブルコイン基盤の課題に挙げており、RGBの採用は、取引先や資金の流れに関わる情報の公開範囲を抑える設計につながっています。

金融利用では、取引所を経由しないBTCとUSDTの直接交換や、BTCを別のチェーンで使うラップドトークンへ置き換えずに行う担保融資を目指しています。実用化が進めば、BTCの保有者がドル建て資産の取得や資金調達へつなぐ選択肢が増える可能性があります。発行後にはライトニングネットワークへの対応も進める計画で、RGBによる資産の発行・移転を、高速・少額決済へ広げる構想です。


不正利用への対処は、接続する事業者との連携が鍵

取引情報の公開を抑える設計に伴い、不正利用への対応方法も変わります。CoinDeskによると、Utexoは制裁対象や違法行為に関連するUTXOをブラックリストに登録し、その情報を取引所などへ共有する方針です。Ihnatiuk氏は、対象資産をブリッジや発行ツールへ戻すことや、イーサリアム・トロン上のUSDTとして引き出すことを制限すると説明しています。

この方式では、ビットコイン上で資産を検証する仕組みに加え、取引所などがブラックリスト情報を取り扱う運用が重要になります。利用者の取引情報を広く公開せずに、不正な資産の移動経路を制限するには、技術とサービス側の対応をつなぐ必要があるためです。10月の発行計画に続く焦点は、対応サービスの拡大とともに、こうした運用がどのように具体化されるかにあります。


報道元:CoinDesk

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