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東京メトロ、7月下旬から銀座・上野でキャッシュレス乗車の改札動線を実証 クレカ・QR利用者の案内性を検証

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銀座駅と上野駅に関東初の専用改札機

東京メトロは7月21日、クレジットカード等のタッチ決済による「クレカ乗車」とQRコード乗車券に対応した専用改札機を、銀座駅と上野駅に期間限定で設置すると発表した。設置開始日は銀座駅が2026年7月22日、上野駅が同月31日で、クレカ乗車とQR乗車に特化した専用改札機の導入は、関東の鉄道事業者で初めてとなる。

専用改札機は既存設備と異なる外観を採用し、利用可能な通路や読取部を認識しやすくしたうえで、改札口全体の通行が円滑に進むかを検証する。銀座駅では、改札機タイプを2026年11月頃まで運用した後、同年12月頃から2027年2月頃まで入退館ゲートタイプを設置し、形状の異なる設備を段階的に試す。一方、上野駅では改札機タイプを2027年2月頃まで運用する計画だ。


キャッシュレス乗車の拡大で駅設備にも新たな課題

東京メトロは2026年3月25日、タッチ決済対応のクレジットカードやデビットカード、プリペイドカード、同カードを設定したスマートフォンなどを自動改札機の読取部にかざして利用する後払い乗車サービスを開始した。事前に乗車券を購入する必要はなく、東京メトロ線全線に加え、関東の鉄道事業者11社局の対応路線を相互に乗り継げる。通常はインフォメーションカウンター付近などに設置された幅広型自動改札機の読取部を利用する仕組みだ。

また、QRコード乗車券は、東京メトロ・都営地下鉄共通1日乗車券や訪日客向けの「Tokyo Subway Ticket」などに採用されている。オンラインで乗車券を購入し、スマートフォンに表示したQRコードを改札機に読み取らせる仕組みだが、クレカ乗車や交通系ICカードとは読取部や操作方法が異なる。このため、対応サービスの拡大に伴い、利用者が対象の改札口をすぐに見つけ、迷わず通過できる環境を整えることも課題となっている。

東京メトロが7月16日から実施している「東京メトロ 夏のクレカ乗車 還元キャンペーン」も、利用拡大に向けた施策の一つだ。Visaではクレカ乗車利用額の30%をキャッシュバックし、JCBでは条件を満たした対象カードの利用者にポイントを付与する。利用機会を増やすキャンペーンと並行して、クレカ乗車やQRコード乗車券に対応する改札口を識別しやすくすることで、サービス利用時の分かりにくさを解消できるかを確かめる。


観光利用の多い2駅で改札環境を検証

実証場所となる銀座駅と上野駅は、商業施設や文化施設、観光地への移動に利用される主要駅だ。銀座駅は銀座エリアの商業施設や観光スポットへの玄関口となっており、上野駅には上野公園や美術館、動物園、アメ横を訪れる人に加え、新幹線や空港方面へ移動する利用者も集まる。東京メトロは両駅を選んだ具体的な理由を明らかにしていないものの、国内外の旅行者を含む幅広い利用者が行き交う環境で、専用改札機の視認性や改札口全体の通行状況を確認できる。

全国の鉄道事業者ではタッチ決済乗車の導入が広がり、交通系ICカード、クレジットカード、QRコードなど、読取方法の異なる乗車手段を同じ改札空間で運用するケースが増えている。しかし、利用可能な決済手段を増やしても、対応する改札機の場所が分かりにくければ、利用者の戸惑いや改札付近の混雑につながる可能性がある。東京メトロの実証は、キャッシュレス乗車の対応範囲を広げる動きから一歩進み、複数の乗車手段を駅設備の中で円滑に運用する方法を探る取り組みと位置付けられる。

東京メトロは実証期間中、専用改札機の利用状況や改札口全体の通行性を確認し、今後の設備運用や案内方法の検討につなげる。クレカ乗車やQRコード乗車券の利用を広げるには、対応エリアの拡大に加え、駅に到着した利用者が対象の改札口を直感的に把握できる環境も求められる。銀座駅と上野駅での検証は、キャッシュレス乗車の普及に合わせた改札設備の在り方を探る事例となる。


公式発表:東京メトロ

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