
先行登録30万件超、初期貢献者から順次提供
スターテイルグループ(Startale Group)は11月2日、米ドル建てステーブルコイン「Startale USD(USDSC)」を支払いに利用できるバーチャルカード「Startale Card」の提供開始を発表しました。対象となる初期貢献者から提供し、11月中に先行登録者へ待機リストの順位に沿って利用対象を広げる計画です。7月以降の先行登録は30万件を超えています。
利用対象者は「Startale App」で本人確認(KYC)を完了してカードを有効化し、USDSCをカードへ移して支払いに使います。決済基盤はVisaのプリンシパルメンバーであるRainとの提携により提供され、同社によると世界1億5,000万以上の加盟店拠点に対応します。
支払いは、カードに連携したウォレットのステーブルコイン残高を原資として法定通貨で処理されます。利用者は銀行口座への送金や暗号資産取引所からの出金を挟まず、USDSCを商品・サービスの購入に充てられる仕組みです。
USDSCの導入から、支出先の整備へ
スターテイルは2025年12月3日、Soneiumエコシステムでの取引や決済、報酬への活用を目指してUSDSCを発表しました。M0の技術基盤を採用し、短期米国債を裏付け資産とすると説明しています。その後、2026年7月13日にStartale Cardの先行登録を開始し、今回、対象者への提供に進みました。
この経緯から、カードの導入は、アプリ内で保有・活用するUSDSCに日常の支出先を加える展開と捉えられます。資産管理や交換、運用機能を備えたStartale Appに購買の経路を組み込むことで、同社が掲げる「貯める・運用する・使う」をつなぐ構想を具体化する位置付けです。ただし、カードとEarnなどのサービスには、それぞれ別の利用規約が適用されます。
海外でも広がるカード接続、競争はアプリの使い勝手へ
ステーブルコインを既存のカード網につなぐサービスは、海外でも展開されています。VisaとStripe傘下のBridgeは2025年4月、企業や開発者向けにステーブルコイン連動型Visaカードの発行を支援する仕組みを発表しました。利用者の残高を法定通貨へ交換し、加盟店が現地通貨を受け取れる設計で、2026年3月には、発表時点の18カ国から年内に100カ国超へ展開する計画を示しています。
こうした先行事例を踏まえると、Startale Cardの競争力を考えるうえでは、加盟店網への接続に加え、USDSCの管理・交換から支払いまでをどれだけ円滑に操作できるかが重要になります。独自のステーブルコインとアプリを持つ同社にとって、カードは利用者との接点を日常の購買へ広げる手段であり、その価値は各機能を行き来する際の使いやすさにも表れると考えられます。
1%還元と手数料、継続利用を左右する費用
提供開始時の案内では、対象となる購入額の1%をUSDSCで還元するとしています。一方、2026年10月1日付の国際向けカード規約には、米ドル以外の通貨による購入に最大1.5%の外国為替手数料、越境取引に最大1.5%の手数料が記載されています。還元規約では税金の支払いやギフトカード購入などを対象から除外しており、実質的な負担は決済通貨や取引ごとの適用条件によって変わります。
今後の評価点は、先行登録した利用者がカードを有効化し、継続的な支払い手段として選ぶかどうかです。銀行送金や取引所出金の手順を省ける利便性と、還元・手数料を含めた費用のバランスが、日常利用への定着を左右すると考えられます。予約件数に続き、継続利用や決済額が、USDSCの用途拡大を評価する指標になります。

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