
特典映像付きの作品を販売、収益を成田市に寄付
花火ショーの企画・制作を手がける日本橋丸玉屋は11月4日、NARITA花火大会で撮影した写真を使ったチャリティーNFTの販売開始を発表しました。台風25号の大雨で被害を受けた印旛沼周辺地域の復旧・復興を支援するため、売上から制作費・システム料を差し引いた収益の全額を成田市へ寄付する計画で、同社は本企画から収益を得ないと説明しています。
数量限定の作品には「千輪菊」「黄金伝説」「タワー花火」などの写真を使用し、購入特典としてドローン空撮と打ち上げ現場付近の近距離映像を組み合わせた映像を用意しています。販売先はTORATが運営するNFTマーケットプレイス「SAKOKU」で、購入者は同サービス上で特典映像を視聴できます。写真のコレクションに、観客席とは異なる視点で花火を鑑賞する体験を組み合わせています。
堤防の緊急復旧後も続く、住まいと地域の再建
印旛沼周辺では9月22日、台風25号による大雨で北印旛沼と角川集水路の堤防決壊が確認され、翌23日には長門川でも決壊が確認されました。千葉県によると、被害は3地区4カ所に及び、周辺地域で大規模な浸水が発生しました。緊急復旧は10月15日までに完了し、県は被災原因の調査を踏まえて本復旧を進める方針です。
ただ、堤防の緊急復旧を終えた後も、住まいや生活の再建、地域の再生に向けた課題は残ります。成田市はこうした状況を踏まえ、11月1日に災害対策本部から災害復興本部へ移行しており、NFT販売は、応急対応から継続的な復興へと行政の体制が切り替わる時期の支援企画に位置付けられます。
11月7日午後6時から開催予定のNARITA花火大会でも、実行委員会とそよら成田ニュータウン店が、被災者向けに先着60人分の無料観覧席を用意しています。被災者を会場に招く取り組みと、作品の購入を通じて地域へ資金を届ける取り組みが、大会に関連して進められています。
NFTによる災害支援を、花火ファンの参加につなぐ
NFTを活用した災害支援には先行事例があります。SAKOKUは2024年の能登半島地震を受け、寄付の証明としてNFTを発行する企画を案内していました。また、被災した酒蔵を支援するNFTを販売した合同会社SAKEXは、同年3月、集まった24万6,000円の全額を石川県酒造組合連合会へ振り込んだと報告しています。
今回の企画では、地域に関わる花火の写真と映像を購入の動機に据えています。SAKOKUへの会員登録後、日本円のクレジットカード決済で購入でき、暗号資産や専用ウォレットの事前準備も不要です。こうした商品構成と購入方法は、花火への関心を持つ人が復興支援に参加する入口になると考えられます。
今後は、作品への関心がどれだけ購入につながり、経費控除後にいくらを成田市へ届けられるかが、支援の規模を測る具体的な指標になります。販売実績と寄付の実施結果を合わせて追うことで、花火大会の写真や映像を復興資金につなげる仕組みの実効性を確かめられます。
公式発表:日本橋丸玉屋 PR TIMES

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