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ローソンでUSDC・USDT・JPYC決済を検証 ネットスターズが既存POSへの統合を実証

センチメンタルな岩狸

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サムネ


ローソンの既存POSで3種類のステーブルコインを決済

ネットスターズは2026年8月3日、ローソン大崎アトリウム店で、ステーブルコイン決済サービス「Stablecoin Pay」の店頭決済実証実験を8月17日に行うと発表しました。同社のキャッシュレス決済ゲートウェイ「StarPay」をローソンの既存POSレジシステムと接続し、USDC、USDT、JPYCによる会計処理が店舗業務の中で機能するかを検証します。8月17日の実証に先立ち、8月3日には予備実験も行われました。

実証の対象はネットスターズやローソンなどの関係者です。対応ウォレットにはMetaMaskを採用し、USDCとUSDTはSolana、Morph、Polygon、JPYCはPolygon上の資産を利用します。店舗では決済速度に加え、レジ周辺のオペレーションや利用者の操作性、顧客体験を確認し、ステーブルコインを既存の会計フローへ組み込む際の課題を整理します。


ローソンで相次ぐ実証が示す決済基盤の変化

ローソンでは同月、異なる事業者と連携したステーブルコイン決済の検証も進められています。8月6日にはローソン高輪ゲートウェイシティ店で、HashPort Walletと円建てステーブルコインのJPYCを利用したPOS連動決済を実施し、8月17日の大崎ではMetaMaskから3種類のステーブルコインを支払う構成を試します。

二つの実証は採用するウォレットや決済資産が異なるものの、既存POSを中心に会計処理を構築する点で共通しています。店舗に専用QRコードや別端末を設置する方法では、通常の会計とステーブルコイン決済の処理が分かれ、売上情報や精算業務も複雑になりやすくなります。一方、POSに決済機能を統合できれば、商品登録から支払い、売上管理までを従来の店舗業務に近い流れで処理できます。

こうした動きから、ステーブルコイン決済の検証段階は、ブロックチェーン上で資産を送金できるかを確認する段階から、既存の小売インフラで安定的に運用できるかを確かめる段階へ進んでいると考えられます。ローソンが複数の事業者やウォレットを通じて検証を重ねることは、特定のサービスに依存せず、複数の決済経路をPOS上で扱う可能性を探る動きとも捉えられます。


コンビニ決済では会計全体の処理が問われる

ステーブルコインは、米ドルや円などの法定通貨に価値を連動させるよう設計されたデジタル資産です。価格変動を抑えながらブロックチェーン上で移転できる一方、実店舗で利用するには、オンチェーンの取引結果を商品情報や売上記録、レシート発行、加盟店精算と正確に結び付ける必要があります。

特にコンビニは少額の商品を短時間で処理するため、ウォレットからの送金が完了する速度だけを確認しても、店舗決済としての実用性は判断できません。通信障害や残高不足が発生した際の対応、誤決済の取消し、返品時の返金方法なども会計業務に直結します。USDCやUSDTのようなドル建て資産を扱う場合には、購入時の円換算額と加盟店への精算額をどの時点で確定するかも重要になります。

ネットスターズが7月に申し込み受け付けを始めたStablecoin Payは、外貨建てステーブルコインによる支払いでも、加盟店が価格表示や売上管理、精算を日本円ベースで扱える設計を掲げています。加盟店が為替変動やデジタル資産の管理を直接担わずに利用できる仕組みを整えることで、既存のキャッシュレス決済に近い導入環境を目指しています。


普及には利用者側の利点も必要

POSとの連携が確立しても、ステーブルコイン決済が広く選ばれるとは限りません。日本ではクレジットカードや交通系電子マネー、QRコード決済がすでに普及しているため、国内利用者が現在の決済手段から切り替えるには、手数料や特典、利便性などの明確な利点が求められます。

また、ステーブルコインを保有していない利用者にとっては、ウォレットの準備や資産の購入、入金といった手順が新たな負担になります。そのため、初期の利用層としては、すでにUSDCやUSDTを保有する訪日客や暗号資産利用者が想定されます。そこに国内での利用を想定したJPYCを加えることで、ネットスターズはドル建てと円建ての両方を一つの決済基盤で受け入れる構成を検証します。

複数のステーブルコインを同じPOSで処理できれば、加盟店は資産やチェーンごとに異なる決済環境を用意する負担を抑えられます。ただし、利用者が実際に選ぶ決済手段となるには、対応店舗の拡大に加え、既存のキャッシュレス決済と比較した際の利点をどのように設計するかが重要になります。


発行された資産を店舗で使える環境へ

ネットスターズは2026年4月、Web2とWeb3の金融領域をつなぐ「StarPay-X」構想を発表し、7月には複数のステーブルコインやウォレット、ブロックチェーンに対応するStablecoin Payの申し込み受け付けを開始しました。今回のローソンでの実証は、そのサービス設計を高頻度の決済が発生するコンビニへ持ち込み、既存POSと店舗業務の中で検証する工程にあたります。

国内のステーブルコイン市場では、法制度への対応や新たな銘柄の発行が進む一方、保有した資産を日常生活で利用できる場所は限られています。対応する資産やブロックチェーンが増えるほど、加盟店が個別にシステムを導入する負担も大きくなるため、複数の決済経路をまとめるゲートウェイの役割は一段と重要になります。

コンビニの既存POSで決済速度と店舗運営を両立できれば、スーパーやドラッグストアなど、会計件数の多い業態への応用も視野に入ります。ネットスターズにとって今回の実証は、既存のキャッシュレス決済基盤をステーブルコインへ拡張し、発行されたデジタル資産を実店舗で流通させる事業モデルを具体化する過程となります。


公式発表:ネットスターズ

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