
完全子会社を通じて現物BTCを取得へ
Bitcoin Japanは9月18日、完全子会社のBTC JPN Ltd.を通じてビットコイントレジャリーおよび関連資産運用事業を開始し、初回投資として100万米ドルを上限に現物ビットコインを購入すると発表しました。9月17日の取締役会で決議しており、購入代金と売買手数料を合わせた100万米ドルを翌18日に子会社へ送金するとしています。
BTC JPN Ltd.はケイマン諸島に置かれた100%子会社で、Bitcoin Japanの代表取締役社長兼CEOであるフィリップ・ロード氏がCEOを務めます。親会社の取締役会が事業を監督し、子会社は市況や流動性、市場への影響を考慮しながら注文を執行するため、状況に応じて購入を複数回に分ける可能性があります。
初回送金額は1ドル=155円の換算で約1億5,500万円ですが、ビットコイン事業に充てる総額上限は6億6,200万円です。購入代金に加えて為替、送金、カストディなどの直接関連費用も同じ枠内で管理され、実際の取得数量は約定価格と手数料によって決まります。
社名変更から約10カ月、「保有ゼロ」から運用段階へ
同社の前身は、和装品や宝飾品などの卸売を手がけてきた堀田丸正です。2025年8月にRIZAPグループが保有株式の一部を米デジタル資産企業Bakktの関連会社へ譲渡した後、同年11月にはビットコイントレジャリー事業への参入に合わせてBitcoin Japanへ商号を変更しました。
その一方で、社名変更後もBTCの保有残高はゼロの状態が続いていました。前回の新株予約権による資金調達が株価低迷の影響で計画額を下回り、定められた優先順位に沿って資金を配分した結果、BTCに資金が回らなかったためです。2026年7月の株主向けQ&Aでは、取得を急がず、コールドストレージやマルチシグを含むカストディ、取引承認、時価評価、情報開示に関する内部統制を先に整えたと説明していました。
こうした経緯を受け、同社は7月に公表した新たな資金調達計画でBTC投資へ6億6,200万円を配分し、9月17日には資金使途の固定的な優先順位を撤廃しました。これにより、新株予約権の行使を待たず、転換社債型新株予約権付社債で調達した15億円からBTC投資へ資金を充てられるようになっています。今回の決定は、社名と事業方針を先行して変更した同社が、約10カ月を経て実際の資産取得へ進む転換点となります。
保有量より運用効率を重視、希薄化とのバランスが焦点
国内上場企業では、メタプラネットがBTCの継続取得を進め、リミックスポイントが保有BTCのレンディング収益を得るなど、暗号資産を企業財務へ組み込む動きが広がっています。Bitcoin Japanも保有資産の運用を計画していますが、重視するのはBTCの数量より1株当たりの長期的な本源的価値です。AIやブロックチェーン分野で有望な投資機会が生じた場合には、BTCを換価して資金を再配分する方針も示しており、継続的な積み増しを中心とする企業とは異なる戦略を取っています。
発表当日の同社株は前日比2円高の77円で取引を終え、出来高は前日の約1.8倍に増えました。その一方で、購入原資となる転換社債型新株予約権付社債は株式数の増加につながるため、運用による価値創出と希薄化のバランスが問われます。今後は初回の取得数量や運用収益に加え、四半期開示を通じてBTC戦略が株主価値へどう結び付くかが焦点となりそうです。
公式発表:Bitcoin Japan

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