
7月25日からレバレッジ取引と暗号資産FXに対応
暗号資産交換業を手掛けるGMOコインは7月23日、保有中の暗号資産を取引証拠金として利用できる「代用暗号資産」サービスを、2026年7月25日11時から提供すると発表しました。対象となるのは取引所のレバレッジ取引と暗号資産FXで、利用者は保有資産を売却することなく、取引に必要な証拠金へ充当できます。
対象銘柄はビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、エックスアールピー(XRP)、ソラナ(SOL)の4種類で、代用掛目はいずれも50%に設定されます。暗号資産の評価額に掛目を乗じた金額が証拠金として計算されるため、例えば100万円相当のBTCを差し入れた場合、50万円が取引証拠金に算入される仕組みです。
これまで同社の証拠金取引を利用するには日本円を口座へ預け入れる必要がありましたが、新サービスの導入によって、現物として保有している暗号資産からも取引余力を確保できるようになります。長期保有を続けながら短期売買や価格下落への備えを行いたい利用者にとって、資産の使い方を広げる選択肢となります。
現物保有者を証拠金取引へつなぐ新たな接点
暗号資産市場では、値上がりを期待してBTCやETHを長期間保有する一方、短期的な相場変動に対応するため、レバレッジ取引や暗号資産FXを併用する投資家もいます。しかし、現物資産を保有していても、証拠金取引を始める際には日本円を別途用意する必要があり、保有資産と取引資金が分かれていました。
代用暗号資産は、この分断を縮める機能といえます。利用者は保有する暗号資産を証拠金へ組み入れることで、日本円の追加入金を抑えながら取引余力を確保できます。また、現物を保有した状態で売りポジションを建てれば、価格下落時の損失を一定程度抑える運用も可能になります。ただし、相場の動きや建玉の規模によっては十分なヘッジ効果を得られない場合もあるため、損失を確実に防ぐ仕組みとして捉えることはできません。
株式や投資信託などを証券取引の担保に使う仕組みは従来の金融サービスにも存在しますが、暗号資産は価格変動が大きく、24時間取引される点で性質が異なります。GMOコインが開始時の対象を流動性の高い4銘柄に限定し、評価額の半分を証拠金へ算入する設計とした背景には、利用者の資金効率を高めながら、担保価値の急激な変動を抑える狙いがあると考えられます。
資金効率の向上に伴う「二階建て」のリスク
代用暗号資産を利用する際に注意が必要なのは、証拠金として差し入れた資産自体も相場変動の影響を受けることです。建玉に含み損が発生する中で、担保にしたBTCやETHの価格も下落すれば、証拠金としての評価額が減少し、証拠金維持率が急速に低下する可能性があります。
GMOコインは、保有資産とレバレッジ取引の双方が価格変動の影響を受ける状態を「二階建て」のリスクと説明しています。毎営業日の午前6時時点で証拠金不足額が10万1円以上となった場合、利用者は翌営業日の午後7時までに不足を解消する必要があり、期限までに対応できなければ、代用中の暗号資産がすべて強制売却され、不足額の充当に使われます。
保有資産を換金せずに取引へ活用できる仕組みは、暗号資産交換業者にとっても、現物中心の利用者を証拠金取引へつなげる新たな接点になります。一方で、取引余力の拡大が過度なレバレッジ利用につながれば、相場急落時の損失も大きくなります。サービス開始後は、利用者が資金効率と強制売却リスクのバランスをどのように判断するかに加え、対象銘柄や利用条件がどこまで広がるかが注目されます。
公式発表:GMOコイン

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