
FDIC、GENIUS法に基づく申請枠組みを年内提示へ
米連邦預金保険公社(FDIC)は、ステーブルコイン規制を定める「GENIUS法(Guiding and Establishing National Innovation for U.S. Stablecoins Act)」の実施に向け、決済型ステーブルコイン発行に関する申請枠組みの規則案を2025年12月中に公表する方針です。
FDICのトラビス・ヒル議長代行が12月2日、米下院金融サービス委員会での証言で明らかにしました。FDICはすでにGENIUS法の規則策定作業を進めており、まずFDIC監督下の預金取扱金融機関が子会社を通じて決済型ステーブルコインを発行する際の申請手続きを整備します。
続いて2026年初めには、FDICが監督する決済型ステーブルコイン発行者を対象に、資本要件や流動性基準、準備資産の分散などを含む健全性要件の規則案を示す計画です。法律の成立から、発行事業者を実際に審査・監督するための制度整備へと段階が移りつつあります。
GENIUS法成立後、焦点は具体的な監督ルールへ
GENIUS法は2025年7月18日に成立し、米国で決済型ステーブルコインを発行する事業者に対する連邦規制の枠組みを定めました。発行者に対する準備資産や償還、情報開示などの要件を設けるとともに、事業者の形態に応じて連邦・州の規制当局が監督を担う仕組みを採用しています。
その中でFDICは、FDIC監督下の預金取扱金融機関が子会社を通じて決済型ステーブルコインを発行する場合、その子会社の認可や監督を担当します。ヒル氏によると、GENIUS法はFDICに対し、資本要件、流動性基準、準備資産の分散基準など複数の規則策定を求めています。
申請制度が先に示されることで、対象金融機関にとっては、どのような情報を提出し、どの基準で発行事業への参入が審査されるのかが具体化していくことになります。その後に続く健全性要件とあわせて、法律で定められた枠組みを実務へ落とし込む作業が進められる形です。
銀行によるステーブルコイン事業との関係も焦点
FDICは2025年に入り、銀行によるデジタル資産関連事業への監督方針も見直しています。ヒル氏は証言で、FDIC監督下の金融機関がデジタル資産関連業務を開始する前に当局へ通知することを求めていた従来の要件を撤回したほか、銀行によるブロックチェーン活用に関する従来の共同声明からも離脱したと説明しました。
こうした動きと並行してGENIUS法の実施規則が整備されることで、銀行が決済型ステーブルコイン発行を検討する際の監督上の手続きも具体化していくことになります。申請段階の審査に続き、資本や流動性、準備資産などの条件がどの程度具体的に設定されるかが次の焦点となります。
GENIUS法は、成立から18カ月後、または主要な連邦規制当局が同法を実施する最終規則を公表してから120日後のいずれか早い時点で発効する規定です。FDICを含む各規制当局による規則策定は、米国のステーブルコイン制度を実際に運用へ移すうえで重要な段階となります。
公式発表:FDIC

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