免税還付サービスを提供する日本免税(JapanRefund)とアップボンド(UPBOND)は、日本円連動のステーブルコイン「JPYC」による免税還付サービスを11月1日に開始します。訪日外国人旅行者は、税関での確認後に還付金をデジタルウォレットで受け取ることが可能になります。この仕組みにはブロックチェーン基盤のアバランチ(Avalanche)が活用されます。
免税還付にJPYCが導入される仕組みは?
今回のサービスは、旅行者が免税店で一度税込価格を支払い、出国時に消費税相当額を受け取る「リファンド方式」への移行に合わせて導入されます。還付金は、日本円に連動するステーブルコイン(法定通貨に価値を固定した暗号資産)であるJPYCで送られます。
送金にはアバランチ(Avalanche)の「Cチェーン(C-Chain)」が利用されます。日本免税が還付業務を担い、アップボンドが受取用ウォレットの作成や認証、送金機能の連携などを提供します。ウォレットを所有していない旅行者でも、受取準備から還付まで進められる仕組みが用意されています。

図1: リファンド方式によるJPYC還付のステップ
なぜ従来の還付方法ではなくWeb3技術を使うのか
従来のクレジットカード返金や銀行振込では、店舗側がカード番号や口座情報を管理する必要があり、情報漏えいのリスクや現場の負担が課題となっていました。また、カードの解約による返金不能や、着金までに数週間かかる点も指摘されていました。
Web3ウォレット(暗号資産を管理するデジタル財布)を利用すれば、店舗が個人情報を扱わずに迅速な送金が可能です。さらに、ブロックチェーン上に履歴が残るため、マネーロンダリングや不正受給の抑止につながると期待されています。また、国際送金に伴う手数料の削減も目的の一つです。

図2: 従来の手法とJPYC還付の違い
今後の展開と活用方法は?
旅行者は受け取ったJPYCを円建てのまま保有し、次回来日時の買い物に利用したり、米ドル建てのステーブルコインであるUSDCへ交換したりすることが想定されています。
今後は、チャットで還付状況を確認できる「エージェンティックウォレット(Agentic Wallet)」への機能追加や、自治体と連携した地域還元の取り組みも進める方針です。
よくある質問
Q. ウォレットを持っていない旅行者でも利用できますか?
A. はい。アップボンドが提供する仕組みにより、ウォレットを持っていない旅行者でも受取先の準備から還付金の受け取りまで進められるとしています。
編集部の見方
インバウンド需要が高まる中、煩雑な還付手続きをデジタル化し、かつ店舗側のリスクを低減させる実用的なユースケースになると考えられます。特に、銀行口座を持たない旅行者でも受け取れる点や、他通貨への交換可能性など、Web3ならではの利便性が提供されているため、利用者の浸透が期待されます。
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